[新人戦]パスワーク成熟の近大和歌山が上々の滑り出し「県総体、選手権予選で優勝して、全国で戦えるチームに」
ゲキサカ / 2016年2月6日 21時58分
「時間をかけることができているのが今年の強み。やってくれると思っている」。そう藪監督が口にするように、近大和歌山は確かな手応えを持って今年に挑む。前年から大幅にメンバーが入れ替わった昨年の新人戦は体格面で見劣りする下級生で挑んだことも相まって、持ち味が出せず初戦敗退。全国高校総体予選もベスト8で初芝橋本高に敗れて涙を飲んだ。夏の合宿によって、精神的に急成長を遂げて挑んだ選手権予選も決勝戦まで進んだものの、再び初芝橋本に完敗。決して芳しい結果が残せたとは言えない一年ではあったが、半数以上を占めた下級生たちが貴重な経験を積んだ。
今年は「プレーの呼吸が合っている」と伊藤が口にするなど、持ち前のパスワークが成熟。年明け早々に参加した選手権に出られなかった有力チームが集う「ニューバランスカップ」の1次グループで暁星高と北海道大谷室蘭高から勝星を奪う原動力になった。決勝トーナメントの1回戦で桐生一高に敗れはしたものの、他県の強豪と接戦を演じ、選手たちが自信を得たのは確かだ。新人戦での目標は内容に拘ること。「昨年は組み立てる所までは出来たけど、ゴール前でもっとチャレンジすべきという反省があった。なので、今年は複数で連動して、アタッキングサードを崩したい。選手の関わりを増やして得点を奪うのが今年一年の課題」と藪監督を話すように大会を通して、より攻撃の質を高めることができれば「県総体、選手権予選で優勝して、全国で戦えるチームになる」(DF丸鬼拓己)という目標が見えてくるはずだ。
[写真]近大和歌山MF森下は、高い技術力で攻撃を牽引した
(取材・文 森田将義)
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