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憲剛の最新本を立ち読み!「史上最高の中村憲剛」(11/20)

ゲキサカ / 2016年4月25日 7時30分

 1-1の同点。これで2試合合計3-2と、フロンターレが再びリードを奪う。

 だが、中村の活躍は、これだけにとどまらなかった。
 
 41分、稲本潤一がロングフィードを放つと、ペナルティエリア内で受けた大久保からレナト、さらに中村へとわたり、ワントラップしてゴール右隅に蹴りこんだ。

 今度は、一目散にベンチに向かって駆け出した。

「よっしゃーーーー!」

 祝福に来た仲間を振り切ってベンチ前まで走ると、控え選手の群れに飛びこんだ。

 その後、両チームは1点ずつを加え、ゲームは終盤に突入する。

 結局、中村に交代が告げられたのは、後半のアディショナルタイムに入ってからだった。

 ゲームは3-2でフロンターレが勝利し、2試合合計5-3でベガルタを下し、3年ぶりに準決勝進出を決めた。

 ヒーローインタビューを終えた中村は、遠路はるばる応援にかけつけてくれたサポーターに感謝を伝えるため、ゴール裏に向かった。拡声器を手にとって、大声で叫ぶ。

「こんばんは。アウェーなのに、こんなに多くのサポーターが来てくれて、後押ししてくれたこと感謝してます。次の試合も一緒に勝ちましょう!」

 決してプレーにキレがあるわけではなかった。歩いているシーンも目についた。これまではさほどゴールに執着するタイプでもなかった。それなのに2ゴールを奪って、ゲームを決めてしまった。

 いったい彼に何が起きたというのだろうか……。

(つづく)

<書籍概要>

■書名:残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日
■著者:飯尾篤史
■発行日:2016年4月16日(土)
■版型:四六判・324ページ
■価格:1500円(税別)
■発行元:講談社
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