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東京V井林「今日は俺が決めなきゃいけない」、決意の主将が決勝ヘッド!

ゲキサカ / 2016年7月11日 7時15分

東京V井林「今日は俺が決めなきゃいけない」、決意の主将が決勝ヘッド!

[7.10 J2第22節 東京V2-1岡山 味スタ]

 試合前から予感があった。東京ヴェルディのキャプテンを務めるDF井林章は2連敗で迎えたホーム・岡山戦で「今日は俺が決めなきゃいけない日だな」と決意していたという。

 そんな思いは実を結ぶ。先制するも追いつかれて迎えた後半38分、MF二川孝広が絶妙な左クロスを入れる。ニアサイドではFW高木大輔とDF澤口雅彦が競り合い、正面ではDFウェズレイとDF岩政大樹が競り合った。その奥に飛び込んできたのは井林。DF竹田忠嗣を背負いながらも、前へ出ると勢いそのままヘディングシュートを決めた。

 井林は「前に岩政選手がいたので、触ってくれるんじゃないかという迷いが自分をマークしていた竹田選手にはあったと思う。“被るかもしれない”という迷いによる一瞬の差で、自分が前に出ることができたかな」と得点シーンを冷静に分析する。

 殊勲のDFは「(クロスが)やさしかったですね」とアシストの二川に感謝し、「本当に合わせるだけで、当てるだけで良かったです」と謙遜。それでも敵将の長澤徹監督に「決勝点の場面もフェイントをかけてきて、相手に上回られた。ヴェルディさんの執念に押された試合でした」と言わしめる一撃だった。

 昨季のリーグ戦では自身最多の2得点を挙げたが、これで今季は3点目。22試合を終えた時点で、リーグ自己最多得点を更新した。3節前の京都戦でもFKからヘディングシュートで決勝点を叩き込んでおり、この日は3戦ぶりのゴール。上がり調子に思われるが、井林はあくまで“外的要因”が自身の得点増加の理由だと淡々と語る。

「昨季は相手チームの一番強い選手が自分についていたので、そう簡単に競り合いで勝たせてくれなかったんです。でも今はウェズ(レイ)とドウグラスがいるので、一番強い選手はそっちをマークして、自分には2番手、3番手、ひどい時には4番手の選手がつく。そういう時に自分は楽にそいつらに勝てればと。それが結果につながっているんだと思います」

 3番手や4番手などの選手がマークに来ることに、悔しさがあるのかと思いきや「単純に嬉しいですね。今日もこれで俺のところに(ボールが)来るんじゃないかと思ったので」と笑って明かした井林。この日も相手の守備の砦である岩政がドウグラスがウェズレイをマークすると踏んでいたため、自分のところにボールが来るという予感があったという。だからこそ、試合前から「今日は俺が決めなきゃいけない日だな」と誓っていたのだ。そんな思いは実った。

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