[クラブユース選手権(U-18)]展望:Eグループは復活の気配が漂う広島ユース、Fグループは宮本新監督率いるG大阪中心の戦いに
ゲキサカ / 2016年7月23日 8時31分
第40回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
【Eグループ展望】:
サンフレッチェ広島ユース、大宮アルディージャユース、アビスパ福岡U-18、センアーノ神戸ユース
Eグループは過去2度の優勝経験を持つ広島ユースから復活の気配が漂う。近年は上位争いから見放されてきたが、昨年就任した沢田謙太郎監督が、伝統である「一生懸命にやる。最後まで力を出し切る」プレーを取り戻すべく、一年がかりで改革を実施。上位争いを展開するプレミアリーグWEST同様、MF仙波大志、MF川村拓夢ら中盤の2年生が、「めっちゃ期待をしている」(沢田監督)FW山根永遠に上手くボールを配球できれば上位も見えてくるはずだ。
これまでの代名詞だった4-3-3に加え、今年から「選手の将来を見据えて」(大塚真司監督)4-4-2にもトライする大宮にも勝機はある。プレミアリーグEASTでは開幕から3連敗を喫したが、クラブユース選手権の予選を終えた第6節以降は白星が先行するなど状態が改善。システム変更により、攻守両面での重要度が増した長谷川元希と山田陸のダブルボランチ次第では躍進もあり得る。
福岡U-18はこの世代の旗手であるDF冨安健洋が一足早くトップ昇格を果たしたが、FW崎村祐丞、FW宮内真輝を筆頭に3年生に実力者がズラリ。加えて、早くもレギュラー争いに絡む左SB桑原海人のような活きの良いルーキーもおり、決勝トーナメント進出の権利を掴むだけの力はある。2年連続での全国出場を果たしたセンアーノ神戸ユースは兵庫県選抜U-18にも選ばれたDF駒田昴希を中心に、新潟U-18を破った昨年の再現を狙っている。
【Fグループ展望】:
北海道コンサドーレ札幌U-18、名古屋グランパスU18、ガンバ大阪ユース、栃木SCユース
Fグループの主役は、今年から元日本代表主将の宮本恒靖監督が就任したG大阪ユース。4-3-3をベースにチームの伝統とも言える攻撃的サッカーを継続しつつ、対戦相手を想定した練習も行うなどより勝負への拘る姿勢も伺える。昨年はグループステージ敗退に終わったこともあり、「メジャー3大会で優勝を目指す」(MF食野亮太郎)と選手の意気込みも強い。
対抗はG大阪とプレミアリーグWESTでしのぎを削る名古屋U18。主将のMF梶山幹太を起点に、MF田中彰馬らが繰り出す攻撃力は大会でも随一だ。躍進の鍵となるのは、課題と言える失点癖の解消。山崎真監督が就任してから取り組む組織的なボール奪取と「最後まで身体と頭を同時に動かせる力」(山崎監督)を発揮できれば、上位も見える。
エースのFW菅大輝が一足早くトップチームに活躍の場を移している札幌U-18も2種登録済のGK櫻庭立樹らがおり、実力は十分。不慣れな暑さの中でもMF藤村怜、佐藤大樹らブレイクの予感漂う2年生が力を発揮できればチャンスは出てくる。栃木ユースは予選で鹿島ユースを下す原動力となった前線からの気迫溢れるプレスを発揮できれば面白い存在となりそうだ。
[写真]広島ユースのエース山根へかかる期待値は高い
(取材・文 森田将義)▼関連リンク
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