日本一が目標のびわこ大、「3連戦覚悟」の松山大を下して2回戦へ[総理大臣杯]
ゲキサカ / 2016年8月9日 21時43分
チャンスを活かせずにいると試合の流れは再び、びわこ大に傾き、19分には左CKをFW清川流石(2年=愛媛ユース)が頭で合わせて、再リードを手にすると、25分には左を抜け出したMF曽根田穣(4年=愛媛ユース)がゴール前に低いクロスを展開。反対サイドから飛び込んだMF上村大悟(1年=立正大淞南高)がダイビングヘッドで合わせ、2点差でタイムアップを迎えた。
勝利したびわこ大は、決して楽な試合展開ではなかったが、「初戦を物にするのは難しい。細かいことを言えばキリがないけど、勝てたのでOKだと思う。勝ったことで勢いに乗れるし、全国大会での勝利は普段のリーグよりも選手たちの自信になる。また、1-0でも勝ちだけど3人が点を獲ったことも大きなこと。点を獲ると選手が乗ってくれるし、他の選手が『俺も』と続いてくれる。次に向けて、良い勝ち方だった」と望月監督は高評価。
岡田は「初戦は難しい試合になると思っていたので、勝てて良かった。日本一を目指してやっていこうというのが皆の目標。一つひとつしっかり勝って行って、頂点に立ちたい」と意気込んだ。
一方の松山大も、「びわこ成蹊さんのような名前のあるチームに対して、よく頑張ったと思う。満足できないけど、今のチーム力では納得のいく試合だった。愛媛の大学を代表して、大会に出たということを示せたと思う」(大西監督)と次第点の評価。
主将のMF白谷陽旭(3年=松山工高)も「難しい状況ではあったけど、やっていて楽しかった。僕たちは貧乏クラブなので、遠征が少なく、練習試合は地元の高校生がほとんど。全国大会でしか、他県のチームと真剣勝負ができないので、貴重な経験。点差以上の部分を相手に感じたけど、自分たちのストロングポイントも少しは見せることができたので、凄くポジティブに捉えている」と口にした。
翌7日には天皇杯出場がかかった愛媛県サッカー選手権大会の決勝が予定されている。この日、勝利すれば8日の総理大臣杯2回戦と続き、長距離移動を伴った3連戦となる可能性もあったが、「選手たちの意見を尊重して、3試合ともベストメンバーで戦うつもりだった」(大西監督)。
決勝戦で対峙するのは岡田武史元日本代表監督がオーナーを務めるFC今治。試合後、足早にバスで愛媛へと戻ったもののコンディション調整は難しく、厳しい戦いとなるのは間違いない。それでも、「僕たちは愛媛のサッカーシーンをリードしなければいけない存在だと思っているし、大学生として子どもたちの見本であり目標となるチームを作らなきゃいけない。胸を張って、愛媛に帰って、また1から頑張ってくれるはず」と指揮官が口にしたように、松山大の選手は全力で白星を狙いにいく。
(取材・文 森田将義)●第40回総理大臣杯特集
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