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[NB CHAMPIONSHIP U-16]東北決戦制した青森山田が初代王者に!!

ゲキサカ / 2016年9月19日 21時43分

 相手のハイプレスを受けた尚志はなかなか中盤を経由した攻撃ができず。苦しい形で入れたロングボールは青森山田のCB二階堂や橋本らに完ぺきに弾き返されてしまう。またカウンター攻撃は鳥海に厳しく寄せられて攻めきることができない。それでも二瓶をFW小松崎宙へスイッチした直後の13分には伊藤とのコンビネーションによって中盤を打開した菅井が独走。一気にシュートチャンスが生まれたが、選択したラストパスが流れて好機を逸してしまう。直後の右CKでも沼田から精度の高いボールがゴール前に入ったが、馬目のヘディングシュートは枠左へ。普段に比べて簡単に相手にボールを渡してしまう回数の多い尚志は、青森山田に深い位置まで攻め返されてしまっていた。

 だが、諦めずに反撃する尚志は27分にMF河村匠を投入。30分にはFKのセカンドボールを拾うと、沼田が縦に仕掛けてクロスを入れる。このこぼれ球の混戦から立て続けにゴールへ押し込むチャンスを迎えたが、「我慢の時間にみんなに声掛けあってできるようになった」(二階堂)という青森山田DF陣にかき出されてしまう。味方のクリアを大声で讃え、相手の小さなミスを声で威圧する青森山田は最後まで集中力が切れない。31分に青森山田はFW南谷洋介をピッチへ。尚志は35分、絶妙なターンでDFを剥がした伊藤が左サイドへ展開し、河村のクロスにボランチの位置から走り込んだ坂下が右足ダイレクトで合わせる。だが、ボールはGK飯田の腕の中へ。順位トーナメント3試合すべてを1点差で制した青森山田が初代王者に輝いた。

 青森山田の1年生は夏のオーシャンカップでも流通経済大柏や前橋育英、大阪桐蔭高、静岡学園高などを破って初優勝。全国大会レベルのU-16大会で2冠を達成した世代について千葉貴仁コーチは「言ったことをやろうとしてくれる。すごい素直というか。ゲーム中はうるさかったりしますけれど(微笑)」とその取り組み、情熱を評価する。またタイトルを獲得したが、勝負はこれから。Aチームのメンバーにどれだけ食い込むことができるか。「みんなもそういう気持ちがあると思う。勘違いするな、と言います」(千葉コーチ)。選手たちもすぐに次の目標を掲げた。鳥海は「この遠征で学んだことを活かして、次の遠征からメンバーに入って積極的にやってプリンスメンバーに入って、活躍してプレミアでデビューできるように頑張りたいです」と語り、片山は「ここで満足せずに国体もこのメンバーでやるわけですし、ここからまた一からやっていきたい」と言い切った。

 それぞれが自分たちの強さの要因について「どこのチームよりも強い気持ちの強さ」を挙げていた。実力、元気でもナンバー1だった青森山田。バイロンは「一人ひとりのこれからの努力だったり、練習の積み重ねを継続して2年生になった時には3年生の試合に関われる人が多くなってほしい。オーシャンとニューバランスカップも史上初めて優勝したんですけど、記録を塗り替えられたので3年生になった時にプレミア、インターハイ、選手権の3冠達成できたらいい」。間違いなくこの勝利は選手たちの自信となるはず。「newbalance CHAMPIONSHIP U-16」期間中に個々が力を高めたチャンピオンはライバルたち以上に成長を遂げて、次の目標も達成する。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設ページ】newbalance CHAMPIONSHIP U-16/2016

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