[選手権予選]タフさ、勝負強さ増してきた伝統校・習志野、延長戦で船橋北振り切る:千葉
ゲキサカ / 2016年10月8日 20時23分
鮮やかな同点弾に沸き上がる船橋北イレブン。すぐに攻撃のギアを上げた習志野は32分にショートパスの連続からFW米田陽斗(3年)が抜け出すがシュートはGK板垣大輝が阻止する。逆に39分、船橋北に訪れたビッグチャンス。MF青木圭吾(2年)が左サイドを切れ込んでクロスを上げると、これをファーサイドの渡邉が右足で合わせる。だが、習志野GK亀山浩太郎(3年)が止め、こぼれ球に飛び込んだ西村のシュートも間一髪でCKに逃れた。習志野もアディショナルタイムに海田の左クロスにフリーで金木が飛び込んだが、シュートは枠上へ。試合は1-1のまま延長戦に突入した。
その前半開始直後、習志野がスコアを動かす。右サイドを駆け上がった井上のクロスにファーサイドから米田が飛び込む。最後は金木が体勢を崩しながら放った一撃がGKの頭上を越えてゴールに吸い込まれた。船橋北もサイドからの攻撃で青木や木次がチャンスを迎えたが決めきることができず。習志野が苦戦しながらも初戦を突破した。
今年の習志野は海田や木村という主軸の負傷もあって、県内トーナメント戦で結果が出ていなかった。だがここへ来て、県2部リーグ戦では逆転されながらも再びひっくり返したり、終了間際の得点で勝利したりする試合が続いているという。夏のオランダ遠征を経て埴田や井上ら戦える選手になったことも好材料に。砂金伸監督は「大分良くなりましたよ。我慢もできるし、こういう展開になっても弱気になる感じが大分なくなってきた。精神的に大分タフになってきた。この時期になると3年生が大分伸びてきますね」と目を細める。選手たちもそれが自信になっており、海田は「関東予選とか点取られると興奮して立て直すことができなかった。でも、落ち着きが出てきて(得点を)取り戻すようになってきた」
かつて全国高校選手権を2度、全国高校総体も1度制している習志野も選手権出場は98年度が最後。それだけに海田は「ちょっと古豪というイメージが強いと思う。市船、流経に覇権を取られている。自分たちが一個上に行きたい」。昨年、準決勝で流通経済大柏高を追い詰めたメンバーが半数残る今年。精神的にタフさが身につき、この日追いつかれても沈めずに勝ちきったチームが激戦区・千葉を逞しく勝ち上がる。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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