[選手権予選]「物凄い」しなやかさとテクニック。中央学院は2年生MF永井が存在示す
ゲキサカ / 2016年10月11日 7時23分
[10.10 全国高校選手権千葉県予選決勝T1回戦 中央学院高 3-1 東海大市原望洋高 中央学院大学つくし野総合G]
ショートパスを繋いで圧倒的にボールを支配し、FWから最終ラインの選手までがドリブルでDFを剥がす力を魅せていた中央学院高。特に目立っていたのが中盤中央に位置するMF児玉駿斗主将と10番MF空涼介、そして2年生MF永井颯太だ。中でも永井はそのしなやかな動きと懐の深いボールキープと正確なパスで存在感。リスク高いサッカーを展開するチームの中でロスト少なく、また再三ボールを奪い返していた“華奢な”2年生の動きは目を引いた。
浜田寛之監督が「物凄いしなやか。取られない」と説明する永井は2年生ながらすでに大学チームなどが注目する存在。この日の試合では中盤中央に位置し、プレッシャーの少ないところで自在にボールを動かしていたが、試合によっては「取られないから」(浜田監督)1トップに入ってDF数人を引きつけ、チームの攻撃をより分厚くすることもあるという。判断の速く、相手に距離を詰められる前にボールを離し、狭い局面で狙われてもいなしてしまうテクニックと身のこなし。「次期エース」の証である背番号14はチームの柱である児玉と空に負けないようなプレーをしていいた。
本人は「ボールを取られないという点は良かったと思うんですけど、もっとゴールに絡むプレーを」と反省。「2年生とかも関係なしにチーム引っ張っていく存在にならないといけない。紅白戦とかでやると(児玉)駿斗くんとか(空)涼介くんとかにボール入ると怖さがある。そういう怖さが自分には足りない」と、シュートの部分などより怖さを増すことを心がけている。
福島県出身でバモス福島ジュニアユースでプレーし、地元でも注目されていたという存在。親戚の家が中央学院の近隣にあることもあってそのサッカーに触れるようになり、「自由なサッカー」に憧れて進学することを決めた。中学まで磨かれてきたというパスの部分と高校進学後に「ひたすらボールとか触って練習していました」と身につけたドリブル。今年の全国総体予選で流通経済大柏高と対戦し、0-1で敗れたが「他のチームに比べるとプレスは速かったですけど、やれる手応えはあった」というMFに注目だ。
将来の目標は「プロ選手ですね」。同じ14番を背負うMF中村憲剛を憧れの選手に挙げるMFは「流経、市船は高い壁だと思うけれどそこに勝たないと全国にはいけない。全国行きたいです」。テクニシャン揃いの中央学院の中で主将の児玉が「アイツ上手いっす」と認める隠れた実力者が、今回の選手権でブレイクする。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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