「わざとポゼッションさせた」強がる指揮官…本田「後半は支配される感覚」
ゲキサカ / 2016年10月12日 11時37分
[10.11 W杯アジア最終予選 日本1-1オーストラリア メルボルン]
敵地での勝ち点1獲得を前向きに捉えることは難しかった。4年ぶりに1トップで先発した日本代表FW本田圭佑(ミラン)は試合内容について聞かれ、「やっていて、課題が多いなと感じた。ここでは冷静に分析できない。ただ、守備も攻撃も全然満足できていない」と厳しい口調で言った。
オーストラリアは以前のようなロングボール一辺倒のサッカーから、しっかりビルドアップしてくるスタイルに変わった。この日のボール支配率はオーストラリアの68%に対し、日本はわずか32%。ハリルホジッチ監督は「相手にわざとポゼッションさせた」と強がったが、ピッチ上の選手には別の感覚があった。
「いいように支配されて……。確かに前半は“支配させる”感覚があったが、後半は“支配される”感覚に変わった。そこは課題。前半のまま2点目を狙いにいけていれば評価は変わったと思うが、後半は反省点が多かった」
オーストラリアに押し込まれる時間が続き、最後まで自分たちのリズムをつかむことができなかった。引いて守りを固め、攻撃はカウンターによる単発で、そこはハリル戦術の真骨頂でもあったが、あまりにも攻撃のバリエーションが少なかった。
「欲を言えば勝ちたかったけど、今日のゲームプランで言えば、同点に追いつかれた時点で引き分けで良しとしないといけない。イラク戦から戦術を変えて、アウェーでとにかく勝ち点を取りたいと。これは最低限の勝ち点」。現実的な戦い方を選択せざるを得ない現状への苛立ちも隠せなかった。
(取材・文 西山紘平)
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