「本当にうれしかった」 浦和FW高木が“流した涙”の理由
ゲキサカ / 2016年10月16日 3時20分
[10.15 ルヴァン杯決勝 G大阪1-1(PK4-5)浦和 埼玉]
タイトル獲得を決め、浦和レッズのベンチ前には歓喜の輪が生まれる。チームメイト、指揮官、スタッフが喜びを分かち合う中、MF高木俊幸はピッチ上に座り込んで涙を流していた。
リーグ戦で出場機会をなかなか得られず、苦しいシーズンを送ってきた高木だが、決勝トーナメントから参戦したルヴァン杯で一気に存在感を高めた。準々決勝第1戦で今季初得点を記録すると、第2戦では2点を奪う大爆発。さらに準決勝第1戦でもゴールを陥れ、第2戦ではFW興梠慎三の先制点をアシストするなど、とにかく得点に絡んだ。そして、好調を持ち込んだリーグ戦でも先発出場を続け、2試合連続でゴールを記録している。
ルヴァン杯準々決勝第2戦後に、「悔しい時期が長かったけど、腐らずにやってきて、本来の自分がやっと見せられたかなという気がします。自分もこういう仕事ができると早く見せたかった」と語ったように、本領を発揮してチームに幾度となく歓喜をもたらしている。
ルヴァン杯決勝でもスターティングメンバーに名を連ねた。積極的にシュートを狙い、後半31分にピッチを後にするまで計3本のシュートを記録。同30分に放っていたシュートはGK東口順昭に弾き出されたものの、このプレーで得たCKの流れから高木に代わって投入されたFW李忠成が同点ゴールを奪い、チームはPK戦の末にタイトルをつかみ取った。
自然と涙がこぼれた――。「自分自身、初めてのタイトルでした。清水時代(12年)に一度決勝に行って負けた経験もあった。それにカップ戦を通して、自分が点を取って勝てた試合もあったし、優勝に貢献できたかなと思える大会だったので、本当にうれしかった」と涙の理由を明かした。
苦しい時間を過ごしてきたが、ようやく本領を発揮してチームのタイトル獲得に貢献。メダルを首からかけて集合写真に収まったときには高木に涙はなく、最高の笑顔を見せていた。
(取材・文 折戸岳彦)●ルヴァン杯2016特設ページ
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