[選手権予選]3回戦で前回王者と前々回王者が激突した注目対決は桐光学園が完勝!:神奈川
ゲキサカ / 2016年10月22日 22時16分
そして22分には鳥海が左サイドから一気に加速して中央へ潜り込むと、最後はこぼれ球を西川が決定的な左足シュート。だが、日大藤沢は再三好セーブを見せていたGK田代琉我(3年)がビッグセーブで弾き出す。田代は32分にも桑原の決定的ヘッドをスーパーセーブ。日大藤沢は守護神だけでなく、CB石坂尚己(3年)とCB工藤泰平主将(3年)の両DFが最後のところで足を伸ばし、岩舘空(3年)と安松元気(2年)の両SBも奮闘。1点差で勝機を保ったまま迎えた後半25分頃には敵陣で3連続FKを得たが、桐光学園は注目の195cmGK茂木秀(3年)が落ち着いた対応を見せ、また望月のヘディングなどでゴールに近づけなかった。ロングボールのこぼれ球を拾って攻めたい日大藤沢だったが、いい形でポイントをつくれず。終盤には相手の処理の甘さを突いて会場を沸かせるようなシーンもつくったが、SB淡路昂宏(3年)にクリアされるなど最後まで決定打まで持ち込むことができなかった。
今年の桐光学園は鈴木監督が「調子乗りまくっちゃうんですよ」と苦笑するような世代。底抜けの明るさを持つというチームリーダー、タビナスを中心にムードよく、実力も十分に全国上位、日本一を争うだけの力がある。勝てば全国大会出場だった総体予選準決勝で苦杯を喫してからは田中雄が「インハイでは結構蹴ってしまっていた。自分たちが自信もって繋げるように、練習試合も、練習も、招待杯でも決勝のつもりで自分たちのサッカーを心がけていました」と自分たちの強みであるスキルの高さを活かしたサッカーにこだわって取り組んできた。この日はミスもあったが随所にその成果を発揮。スコアこそ1-0だったものの、攻守に強さを示して注目対決を制した。
目標はもちろん日本一。だが鈴木監督から「今年は謙虚に。一つひとつと」と先を見すぎることなく戦うことを求められている選手たちは目の前の試合に集中する。タビナスも「自分たちは日本一を取れるメンバーだと思っています。でも一つひとつ課題をクリアして行くこと。その結果が全国制覇に繋がると思う」。この日の勝利で前方が大きく開けた桐光学園だが、次の相手も強敵・桐蔭学園。この日出た課題を修正して次の大一番に臨む。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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