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名将・大山監督とともに全国へ! 激戦区勝ち抜いて健在示し、「最後は武南だったと言われるように」

ゲキサカ / 2016年10月29日 7時0分

 確かに、10年もの間、全国から遠ざかっているという歴史は重い。武南は過去5年で3度全国高校総体に出場し、12年度には全国準優勝しているが、その間も選手権の全国舞台に立つことはできなかった。大山監督は「何回かチャンスはあったんですけど、チャンスを活かせていない。ダントツの年っていうのはその間ありません。夏もそれなりに工夫しなければ勝てないですし、冬に勝つために図抜けた総合力を持てるチームにはなれなかった。エース格、ストライカー、困ったときに頼れるくらいの選手を育てないといけないけれど、届かないのが事実」。それでも全国大会に出場するために、武南の門を叩いた選手たちの目標は全国出場、そして日本一。歴史ある武南でプレーしているプライドもある。冨沢は「10年というのは凄く長い。10年前は自分も武南のことを知らなかったけれど、今若い人たちにどこ行っているのと聞かれて武南と応えたら知らないと言われて。同年代とかに武南でやっていると言ってもあまり分からないみたいです。そこは自分たちで何とかしないといけない」。選手権で武南の名をアピールするだけ。大山監督も「忘れられないように、『まだ、いるよ』と世間にアピールしたいですね」と語った。

 今年、武南は将来へ向けた移行の一年を送っている。大山監督が「夏から主たるメニューはコーチにやらせている。ボクは引き継ぎの時期に入っている。どうしても次の世代を考えると、(若いコーチ陣に)経験させるしかない。ボクは、いるっていうことで良薬になっているという立場」と説明するように、現在は武南OBで長年コーチを務めてきた内野慎一郎コーチが中心となって指導し、大山監督はわずかに引いて見守る側へ。トレーニングとトレーニングの間に緩みがある際に大山監督が選手に声を掛けるシーンや、コーチ陣に指示を出す姿も見られるが、我慢もしながら選手たちの動きを見つめている。

 ただし、勝利への情熱は変わらない。選手たちはもちろん今年、大山監督とともに全国に行くつもりでいる。加藤は「絶対に全国に出て優勝目指して行きたい。監督と一緒に全国に行きたいですね」。今までの武南の良いところを受け継ぎながら、中央からの攻撃など新たに取り組んでいることもいい形で表現できれば、攻撃を特長とする武南がよりバリエーションある攻めを展開するはずだ。全国屈指の激戦区を突破し、紫の風を再び選手権で吹かせるか。この冬、武南健在を全国で示す。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
【特設】高校選手権2016

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