[選手権予選]「日本一取って、コンディションいい形で」広島へ!昌平MF松本はプロ入り前に目標実現する
ゲキサカ / 2016年10月31日 20時1分
[10.29 全国高校選手権埼玉県予選3回戦 昌平高 3-0 埼玉栄高 昌平高G]
「とりあえず『日本一取って、コンディションいい形で来い』としか言われていないです」。来季のサンフレッチェ広島入りが内定している昌平高MF松本泰志は広島関係者から選手権への心構えとして言われていることについて、微笑みながら口にした。
17年1月9日に開催される全国高校選手権決勝で勝利して、すぐにプロの世界へ。もちろん、自身もそのつもりでいる。「チーム引っ張って、日本一にみんなを連れていきたい」。夏の全国高校総体で3位に貢献し、練習参加を経てプロ入りを勝ち取ったMFは、夏を越える高校日本一を達成して広島でのプロ生活を始めるという目標がある。
日本一へのスタートとなった埼玉栄高との初戦。左サイドで先発した松本は前半から縦への仕掛けからクロスを入れるなど埼玉栄の堅守を攻略しようとしていたが、大きな武器であるカットインからのシュートを増やすことができず、相手の厳しいマークを剥がして切れ込みながらもパスを選択するようなシーンが目立った。ベンチからも「弱気になるな!」という声が飛ぶ状況に。後半29分にFW本間椋(3年)の折り返しをゴールヘ流し込んで1点を奪ったが、試合後は「自分のタイミングがあるんですけど、そこ(自分のシュートまでの形)になかなか持っていけなくて」と反省していた。
1年時から選手権を経験するなど埼玉の新鋭・昌平の主力を担ってきた注目アタッカー。「点にかかわる、チャンスメークを一番に皆さんに見てもらいたいというのがある」というMFは突破力と正確なキック、難しい体勢からでも強烈なシュート、クロスを打ち込むことのできるパワーなどを備えた期待のタレントだ。この日は自身で獲得したPKを失敗するなど満足の行く内容ではなかったが、それでも毎試合コンスタントにゴールを重ねてチームを目標とするステージまで導く意気込み。「自分たちのやってきたことを信じて全力尽くすだけ。個人の結果にもこだわっていかないといけない。(準々決勝まで)一週間あるんで、この一週間で見直していきたい」。
全国3位に食い込んだ夏は周囲のマークがそれほど厳しくなかったが、今回は同じようにはいかない。この日も決して簡単な試合ではなかっただけに、勝ち上がることが難しいことは分かっている。その中でも結果を残し、チームを日本一へ導いてプロ入りする選手の実力を示す。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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