「まだやれる、やりたい、やめたくない」…寿人、名古屋からのオファーに驚きも「嬉しかった」
ゲキサカ / 2016年11月26日 20時46分
サンフレッチェ広島から名古屋グランパスに移籍することが決まったFW佐藤寿人が移籍会見を行った。公式サイトによると佐藤は「名古屋のユニフォームを着ても、ゴールを決めるという形で引っ張っていきたい」と新天地での活躍を誓った。
佐藤は市原(現千葉)、C大阪、仙台を経て2005年から広島に在籍。12、13年のJ1連覇に貢献するなど、エースとして広島を牽引してきた。今季開幕2戦目にはJ1最多得点記録でFW中山雅史(沼津)を抜いて歴代1位に立った。J1通算161ゴールは現在、川崎FのFW大久保嘉人(171得点)に次ぐ2位。
寿人は現在34歳。来年3月には35歳になる。今季限りで同い年でともに広島で活躍してきたMF森崎浩司が現役を引退するなど、節目を考える時期は確実に近づいてきている。「浩司選手の素晴らしい引退セレモニーを見たとき、来年は自分がこうやってセレモニーをするのかと想像した」と話した寿人。それでも「その後、2試合で出場機会がなかったとき、まだやれる、やりたい、やめたくない、戦いたいという気持ち」を強く感じたのだという。「最後は、自分のわがままで、『戦いたい』という一心で決めました」。
愛する広島で現役を全うしたい、契約延長を打診してくれたチームに残ってポジションを奪い返すことも考えたというが、名古屋からのオファーが、闘争本能を刺激した。「ベテランにオファーを出すのは簡単ではない」とオファーに感謝すると、「最初にオファーを受けたときは、驚きましたが、まだやれることを証明してほしいと言われ、嬉しく思いました」。また就任が濃厚とされる風間八宏監督についても「正式に決まったわけではないので、コメントしづらい」としながらも、「いろんなことを学べるのではないか」と希望に胸を躍らせた。
「僕はサンフレッチェのエンブレムを身にまとって、218ゴールを決めていますが、そのゴール1つ1つで評価してもらったと思っています。ストライカーは孤独なポジションですが、名古屋のユニフォームを着ても、ゴールを決めるという形で引っ張っていきたい。そのために最大限、チャレンジしていきたいと思っています」
広島では移籍前の最後の仕事も残っている。「天皇杯が残っています。浩司のためにも、4つめの星を獲って締めくくりたい」。12月24日の準々決勝では鹿島アントラーズとの対戦が決まっている。「本当に広島に来てよかったと思いました。広島で生まれたかった、育ちたかったな、と思うくらいです。残念ながら僕は違いますが、3人の子どもたちは広島で生まれ育ち、広島弁を上手に話します。そういった生粋の広島人である子どもたちを見ると、少し嫉妬してしまうくらいです。(広島の皆さんが)苦しいときも一緒に支えてくれ、戦ってくれたことが、素晴らしい成果につながったことは、本当に感謝しています」。愛する広島のために、背番号11はゴールで感謝を示す。
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