PK判定に不服の鹿島DF西「足もかかってないし、手も使ってない」
ゲキサカ / 2016年11月29日 23時56分
[11.29 チャンピオンシップ決勝第1戦 鹿島0-1浦和 カシマ]
試合を決定づけるジャッジだった。0-0で迎えた後半11分、浦和はMF柏木陽介が右サイドから左足でクロスボールを入れると、PA内でFW興梠慎三がDF西大伍と接触し、転倒。家本政明主審はすぐさま笛を吹き、浦和にPKを与えた。これをMF阿部勇樹が沈め、浦和が1-0で先勝。鹿島アントラーズの選手にとっては簡単に受け入れることはできない判定だった。
「僕の感覚では(ファウルは)なかった。それは興梠選手も分かっていると思う」。試合後のミックスゾーン。PKの場面について聞かれた西は判定に疑問を投げかけたうえで、「あの場面は、違う守り方もできた。僕が選択を間違えた」と、自分自身の対応を悔やみつつ、「足もかかってないし、手も使ってない。この話はこれぐらいでいいんじゃないですか」と、不満の色を隠せないままPKの話題を切り上げた。
PKの場面で真横にいたDF昌子源は試合後に映像でも確認したという。「しんどい判定だった」。そう率直に口を開くと、「苦しいジャッジが続いたけど、それは言い訳になる。うちが弱かったから負けただけ」と、自分に言い聞かせるように話した。
このシーンだけでなく、球際の競り合いでは何度も家本主審の笛が鳴った。FW土居聖真は「ファウルを取られることが多くて、いい守備からいい攻撃というリズムがなかなかできなかった」と振り返る。高い位置からプレッシャーをかけ、ショートカウンターで好機をうかがっていた鹿島にとって、たびたびファウルでプレーが止まる流れは厳しかった。
「負けてからレフェリーのことを言うと、言い訳になる」。そう繰り返した昌子だが、「だれがどう見てもジャッジは不公平だったと思う。(球際で)バチバチするシーンがあまり見られなかったし、浦和さんボールになることが多かった」と恨み節も漏れた。「それ(PK)以外は完璧だった。やられる雰囲気もなかった。あのPKは予想外だった」。そう話す表情にはやり場のない消化不良感がにじみ出た。
(取材・文 西山紘平)
●2016 Jリーグチャンピオンシップ
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