絶対的エースとしてアジア制覇貢献も「大黒柱というような活躍ではなかった」。貪欲に成長誓うFW小川航基
ゲキサカ / 2016年11月30日 21時29分
U-19日本代表が悲願の初優勝を果たしたAFC U-19選手権バーレーン2016ではチーム最多タイの3得点。先発した5試合でチームが挙げた10得点のうち、自身の3発を含む6得点に絡み、突破や運動量を活かした守備、そして攻守において空中戦で抜群の強さを発揮するなどエース、大黒柱としての役割を果たしていたように映った。
それでもFW小川航基(磐田)は「トータル的に見たらまだまだ全然というふうにボクは捉えていて、毎試合毎試合2点くらい決めるくらいの活躍をしないと満足しないし、満足したら終わりだと思っていますし、全然大黒柱だったというような活躍ではなかった」と首を振る。決定的なシュートがゴールマウスに弾かれるなど得点数は伸びなかった。だが、日本の優勝に欠かせない存在だったことは確か。それでも「ゴール数もそうですし、試合内容とか、個人のプレー内容とか、トータルして振り返ってみたら悔しい」と優勝の嬉しさではなく、AFC U-19選手権が悔しい大会だったことを明かした。
前線で起点になる部分など課題を口にしていた小川だが、何より自身に不満を感じていたのはチームが苦しい時にゴールを奪えなかったことだという。「もっともっと得点を獲りたかったし、得点王を目指していましたし、特にサウジアラビア戦は全然自分の良さを出せなかったので、そういう大一番で決めきれないというのは自分の弱さだと思うし、足りないと思うので決められるようにしたい」と大一番で決められる選手になることを誓っていた。
昨年のAFC U-19選手権予選では3試合連続ゴール。これまで国際試合でその得点力を遺憾なく発揮してきた小川だが、よりゴールを決めきる選手になる必要性を感じている。U-19アルゼンチン代表と2試合を戦う今回のアルゼンチン遠征は、現在の自分の位置を確認する上でも格好の機会。「相手のパワーだったり、アルゼンチンはどういうサッカーするのか、どういう個人の力があって、どういう選手がいるのか。一番は自分がどのくらい通用するのか感じてきたい」。体感したものをより自分の成長に繋げて来年、J1の舞台で、またU-20W杯で力を発揮する。「自分は来年が勝負だと思っていますし、チームとしても、代表活動としても、自分が成長する年にしたい。来年への意気込みというか、強い思いは相当あります」。J1での出場がゼロに終わったルーキーシーズン、そして“悔しい”アジアの戦いから“東京五輪世代”のエースが巻き返す。
(取材・文 吉田太郎)
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