[MOM412]静岡産業大FW藤田脩人(3年)_初の全国で先制点! 監督期待の“持っている”男がチームを救う
ゲキサカ / 2016年12月8日 0時20分
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.7 全日本大学選手権1回戦 静岡産業大 3-0 IPU・環太平洋大 味フィ西]
“持っている”男は、試合後のミックスゾーンでも饒舌だった。自身、全国デビュー戦となった静岡産業大(東海1)のFW藤田脩人(3年=浜松湖東高)は、その試合で1ゴール1アシストの活躍で、チームを2回戦進出に導いた。
東海学生リーグのベストイレブンにも選出された藤田は、環太平洋大の攻撃を耐え続けた守備陣に応えるように、後半24分に先制点を決めた。右サイドからMF名和太陽(4年=静岡学園高)が上げたクロスのセカンドボールを巧みにコントロールし、落ち着いて左足でゴールに流し込んだ。この先制点を皮切りに静岡産業大は、藤田が鮮やかなループパスで2点目を演出するなど、終わってみれば3点差での勝利だった。
「あまりチャンスもなくて、結構押し込まれていた中で、先に点が取れた。そうしたら相手も前がかりになったので追加点も生まれた。1点目が大きかったですね」と自画自賛で報道陣の笑いを誘うと、「あまりたくさん得点が取れるチームじゃない。まずは失点を少なくして、いい形で取ろうということだったので、無失点というのが今日は大きかった」と守備陣への感謝も忘れなかった。
試合中は左サイドやトップ、さらにはボランチなど複数のポジションをこなした。「守備がそんなにできるわけじゃない。頑張って走っている感じ。前にいる時は点を取りたいと思ったし、後ろの方になってもチームのために頑張って走ろうと考えていた」。そんな中でうれしい全国デビュー戦での初ゴール。「(持っていると感じることが)時々あった。取ろうと思っていたがまさか取れるとは。ビックリしました。マジで」。藤田本人も驚きを隠し切れなかった。
そんな藤田に成嶋徹監督も期待を寄せている。「入学当初から真面目にコツコツとやっていた。それが3年の半ばになって花が咲いた。チームスタッフにも今一番伸びしろがあり、チームに貢献できる選手だと話している。今日も左ワイドからトップ、最後はボランチへポジションを変えた。そういう様々なポジションをやってきた経験がいきていると思う」。
静岡産業大は、藤田が「明らかに格上」と語る日本体育大(関東3)と2回戦で対戦する。相手は横浜FM内定のDF高野遼や、関東大学リーグ得点王のMF高井和馬を擁する実力校だ。「まず守備からちゃんと守って、少ないチャンスで決めて、もう一個上に行きたい」。そう意気込む藤田が、再びチームの苦しい時間帯にゴールをもたらし、快進撃の立役者になってみせる。
(取材・文 清水祐一)●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集
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