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笑われた目標…貫き通した想い、日本文理大FW中山佑樹主将が仲間たちと歩んだ4年間

ゲキサカ / 2016年12月11日 5時29分

「やっと応援されるチームになって。応援してくれる人も一致団結していて、本当にいいチームになったなと思います。“こういうところでやりたかったんだ”と実感できたし、それについてはチームメイトやスタッフに感謝です」。気がつけば、理想に描いていたチームが現実のものになっていた。

 そして、大分から東京・西が丘へ乗り込んだインカレ1回戦・専修大戦。「正直、入場してきて鳥肌が立って、みんな緊張してガチガチだったんですけど。あれだけの声援をくれたら、嫌でもいい意味で肩の力が抜けるというか。途切れることないくらいに応援してくれて、いつも試合中は応援が聞こえないくらいなんですけど、今日はどれだけ集中していても応援の声が聞こえたし、めっちゃ力になりました」と中山は言う。

 完全なるアウェーの地で、スタンドの選手たちは90分間、絶え間なく声を張り続けた。ハイテンションでの応援が続くなか、「一旦休憩!」と声が掛かるときもあったが、休んでなんていられないとばかりに、すぐにどこかから応援が自然発生。太鼓を鳴らし、メガホン片手に仲間たちを支え続けた。

 試合は関東の強豪・専修大に2-3の敗戦。とはいえ、1点取られては取り返すという粘り強さを示し、十二分に全国で戦えることを示した。「あれだけ点を取られて取って、取られて取ってという状況でピッチのなかでのみんなの一体感は、肌で感じるくらいでした。みんなそれぞれ頑張っていて、応援の力も合わせての一体感がすごかった。そういう意味ではめちゃくちゃ楽しかったし、負けたけれど、日本一のチームじゃないかなと思います」。主将はチームを誇る。

 笑われても、バカにされても、ぶれずに続けてきた。全国舞台において、結果という面では報われなかったが、最後の最後に待っていたのは、仲間たちがつくる最高の光景。4年前とは大きく違ったものがそこにはあった。ピッチのなかも、ピッチの外も、ひとつの“志”の下で戦いきった90分。中山たちが蒔いた種は、西が丘の地で高らかな声のなかで花咲いた。

 「文理にきて良かったなと、去年や今年になってからは思うようになりました」と中山主将は微笑み、後輩たちへエールを送る。「自分たちの目標は全国大会出場でした。いざ全国大会に出場したら少し目標が薄れてしまってというのがあったので……実際に(後輩たちへ)言いましたけど、来年は日本一を取るという目標を掲げてほしいです」。

 4年をかけて、真の“チーム”になった159名。13年ぶりの冬の全国で得たものは最高の仲間たちとの最高の時間。冬の全国舞台のわずか90分は、それぞれの心に深く刻まれたことだろう。

(取材・文 片岡涼)●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集

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