一昨年3位、昨年2位、今年は「優勝しかない」関西王者・阪南大が仙台大に逆転勝ち!
ゲキサカ / 2016年12月11日 7時52分
阪南大にとっては危ないシーンもあった。だが、山口がDFを振り切って前進し、MF重廣卓也(3年=広島皆実高)のスルーパスや左SB吹ヶ徳喜(1年=名古屋U18)の左クロスから前田が決定的なシュートを打ち込むなど、阪南大は中央、サイドからの怒涛の攻撃で仙台大に圧力を掛け続ける。そして、相手に満足な攻撃機会を与えなかった阪南大は36分、山口の右CKをファーサイドの甲斐が頭で叩き込んで2-1。仙台大は直後に大型FW本吉佑多(1年=仙台ユース)を投入し、山田を中盤に上げて反撃したが、最後まで2点目を奪うことができなかった。
甲斐や前田、FW外山凌主将(4年=前橋育英高)、重廣ら昨年の全国準優勝メンバーの半数以上を残す阪南大は学生タイトル4冠を掲げてシーズンをスタート。エース・前田が負傷離脱するなど苦しいシーズンとなり、関西5位で出場した総理大臣杯は初戦敗退を喫した。だが、関西学生リーグ1部では台頭したFW草野侑己(2年=JFAアカデミー福島U18)がゴールを連発し、前田も復帰するなど勝ち点を重ねて堂々の優勝。それでも優勝を決めた後にリーグ戦で連敗を喫し、今大会直前の練習試合で「マジで強かったですよ」(甲斐)というG大阪に差を見せつけられる形で2-5の敗戦を喫するなど自信が過信になることはなかった。それらの敗戦もこの日の逆転勝ちに繋がったのかもしれない。
チームは一昨年のインカレが3位で昨年が2位。脇坂は「去年2位で一昨年3位だったので絶対に優勝したい。今シーズン始まった時から優勝は目指してきた部分なんで狙っているんですけど、1試合1試合持っていくことが大事なんで。気持ちを整えてやって行きたいです」と語り、甲斐は「一昨年3位、去年2位、つまり……今年1位なんですよ。それは確定なんで。今年は優勝しかない」。階段を登り切るための冬。謙虚さも持ちながら強さを発揮する阪南大が次は順天堂大の壁を乗り越える。
(取材・文 吉田太郎)●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集
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