チップキックはGK正面、関学大MF徳永は痛恨のPK失敗も…仲間たちはかばう「蹴る勇気を持った人が蹴った」
ゲキサカ / 2016年12月13日 22時26分
今季の関西学院大において“攻守の核”といえる働きをしてきた。徳永がアンカーに入る4-1-4-1システムは、磐石の布陣。余裕を持って中央へ構え、状況を見ては後ろをカバー。チャンスと見れば正確なパスで起点となった。ダブルボランチを置くシステムでも、その存在感は変わらず。10番を背負うMFはピッチでタクトを振るってきた。出岡が「裕大がアンカーになってからチームはぐっと良くなった」と言うとおりだ。
実は徳永にとって、アンカーのポジションは本望ではなかった。前でのプレーを希望し、指揮官に直訴もした。我慢しきれずに攻め上がってはCBや指揮官に止められるシーンも多かった。
それでも「試行錯誤してやっていくなかで、自分よりもチームが勝つために、自分はどこのポジションをやったらいいか考えました。そのときに自分がアンカーのところでやることがチームが一番うまくいく形だと思ったんです。考えが変わってからは、すごくいい風にチームが回っていて、アンカーで手応えはすごくありました」。チームのために身を捧げると結果につながった。
日体大に敗れ、ひとしきり涙したMFだったが、すぐにさっぱりとした表情をみせた。「最後のPKを外してしまいましたけど、自分は今までチームのためにプレーしてきたという自負がありました。そういう思いや自信、覚悟を持ってPKに臨んでいたので、こういう結果になっても、なんとか切り替えられたのかもしれないです」。PK失敗の悲しさをこれまでの自分自身を誇りに思う気持ちが上回った。涙は乾き、前を向こうと思えた。
今後の進路は未定。「まだどこも何も決まっていないので。自分はサッカーしかしてきていないので。どこかから声がかかれば……」。チームに尽くしてきた10番は吉報を待っている。
徳永は関西学院大のために戦った。笑って終わることはできなかったが、泣いて笑ってを繰り返してきた4年間は、特別な光を持って胸に刻まれている。これから先、どんなに苦しいときがやってきても、きっとこの4年間が自分自身を支えてくれるはずだ。
(取材・文 片岡涼)●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集
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