エース高井、決勝累積確定PK与えるも涙のAT劇的弾!!日体大が35年ぶり決勝へ!!
ゲキサカ / 2016年12月15日 19時37分
[12.15 全日本大学サッカー選手権(インカレ)準決勝 大体大2-3日体大 町田]
第65回全日本大学サッカー選手権の準決勝が15日に行われ、町田市陸上競技場で行われた一戦は、日本体育大(関東3)が大阪体育大(関西3)を3-2で下した。決勝の相手は筑波大(関東2)に決定。決勝は18日、浦和駒場スタジアムで12時にキックオフする。
3年ぶりの決勝を目指す大阪体育大は、ここまで法政大、明治大と関東勢を続けて撃破。今大会限りでの退任が決まっている坂本康博監督の有終を飾るべく、全国の頂を目指す。対する日本体育大は前回出場となった35年前の優勝を目指す。準々決勝では前回王者の関西学院大をPK戦の末に破るなど、こちらも勢いでは負けていない。
気持ちの入った前半。序盤は大体大が個人技で魅せる。前半10分にはMF末吉塁(2年=初芝橋本高)がDFンドカ・ボニフェイス(3年=浦和東高)を股抜きでかわしてクロス。シュートまで繋がらなかったが、会場を沸かせた。守備面でもDF菊池流帆(2年=青森山田高)が気持ちの入ったプレーを見せる。ヘディングクリアの際に「オリャー!」、シュートブロックの際には「ヨッシャー!」の声を響かすなど、気合を全面に出して守備を引き締める。
ただ日体大は冷静だった。落ち着いたボール回しでチャンスを伺う。前半30分のCKの流れからFW平川元樹(2年=札幌U-18)のヘディングの折り返しをFW瀧本高志(2年=履正社高)が頭で合わせる。これはクロスバーをかすめて外れたが、同37分、ゴール前に浮き球が入ると、瀧本が競り合ったこぼれたボールがこぼれる。これに走り込んだMF川戸大樹(4年=神戸U-18)が蹴り込み、均衡を破る得点を奪った。
1点ビハインドで後半に入った大体大は、積極的な交代策で同点を目指す。後半11分にはMF田中駿汰(1年=履正社高)に代えてMF浅野雄也(2年=四日市四郷高)、同16分にはFW大田賢生(2年=星稜高)を下げてDFアフラギ・マハディ(1年=清明学院高)を投入した。すると直後のセットプレー、右サイドからのFKをDF秋山拓也(4年=愛産大三河高)がヘディングで押し込み、後半17分に試合を振り出しに戻した。
しかし日体大はここでも冷静だった。後半23分にDF山崎勇一郎(4年=藤枝明誠高)に代えてDF寺田弓人(3年=星稜高)を投入。チームを落ち着かせると、同32分、MF輪笠祐士(3年=FC東京U-18)のロングパス一本がゴール前まで届く。このパスに反応し裏に抜け出した平川が豪快にニアサイドを抜くシュートを放ち、再びリードを奪うことに成功した。
だがこの試合はまだ終わらない。後半アディショナルタイムに入ってすぐのプレー、大体大は左サイドからチャンスを作ると、エリア内で浅野がMF高井和馬(4年=千葉SCユース)にファウルを受けてPKを獲得。これをMF池上丈二(4年=青森山田高)がしっかり決めて、同点に追いつく。ただし直後のプレー、今度は日体大のチャンス。ファウルを与えた高井がミスを取り戻そうと、左サイドからドリブルでエリア内に侵入。関東リーグ得点王が意地のゴールを突き刺して、劇的な勝利を飾った。
今大会初ゴールを決めて決勝へと導いた高井だが、決勝は累積警告のため出場できないことになった。涙ながらにインタビューに答えた高井は「自分が招いたミスだったので、自分が決めようと思った。決勝は頑張ってほしい」と声を振るわせた。
(取材・文 児玉幸洋)
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