個性派集団まとめた阪南大の外山主将、J入りで再び出会うかつての仲間へ「あいつらには負けないように」
ゲキサカ / 2016年12月16日 10時16分
[12.15 全日本大学選手権準決勝 筑波大3-0阪南大 NACK]
自由奔放な個性派集団をまとめあげた。阪南大のFW外山凌主将(4年=前橋育英高)は、大学4年間を振り返り「世の中には色々な人間がいるなと思いました。色々な人間がいて、最初はえ? と思うことでも、実はいい奴だったりとか、人は中身を見ないとわからないんだと学びました」と言う。
この日に行われた全日本大学選手権(インカレ)準決勝・筑波大戦で先発したが、0-3で敗退。2年連続の決勝進出を逃した。悔しさはあるものの、「他のチームにないくらい阪南は個性が強すぎて、本当にびっくりするんですよ……かなり大変だったんですが、そういう阪南大でキャプテンを経験できたというのはすごく良かったです」と胸を張る。
外山は東京ヴェルディジュニアユースから東京ヴェルディユースへ上がるのではなく、「高校サッカーへ行きたい気持ちが強くて。あのときは違うものを求めたかった」と前橋育英高への進学を選択。しかし目標だった高卒でのプロ入りは果たせずに阪南大へ進んだ。
外山の大学進学と時を同じくして、ジュニアユース時代の同期でユースへ進んだMF楠美圭史、DF安在和樹、MF中島翔哉、GKポープ・ウィリアム、FW前田直輝はMF吉野恭平(A.C Azzurri→東京Vユース)とともにトップチームへ昇格。外山にとっては、自分もユースへ残って入れば、状況は違ったかもしれないと複雑な思いはあったようだ。
それでも彼らに遅れること4年。阪南大の4年間で人としてのたくましさを増したMFは、春からJリーガーとして、かつての仲間たちと同じ舞台で戦うことが濃厚となっている。
「かなり遠回りだったと思う」と自らが歩んできた道を振り返ったが「自分の選択肢は間違っていなかったとこれからの人生で示せるように、頑張っていきたいです。あいつらはプロを4、5年やっているなかで、プロとしては先輩ですけど、負けないように。1年目から試合に出て頑張りたい」と強く誓った。
阪南大の同級生のなかには、大学サッカーを最後にスパイクを脱ぐ人もいる。これから先、“阪南大卒”の看板を背負い、プロの世界で戦っていく外山は「僕はまだサッカーを続けていくチャンスはありますが、もう引退する選手とかもいる。そういう奴らの分もやっていって、“あいつ頑張ってるな”と思われるようなプレーをして、人を元気づけるようなプレーをしたい」と真っ直ぐに先を見据えた。
(取材・文 片岡涼)●第65回全日本大学選手権(インカレ)特集
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