レアルを“本気”にさせた2ゴール、昌子「目つきが違った」
ゲキサカ / 2016年12月19日 9時36分
[12.18 クラブW杯決勝 R・マドリー4-2(延長)鹿島 横浜]
同じピッチで対峙しているからこそ、その“変化”も敏感に感じ取った。欧州王者であるレアル・マドリー(スペイン)を追い詰めた鹿島アントラーズのDF昌子源は「前半は本気を出してないなと。やっているこっちとしては感じていた」と率直に認める。「早い時間帯の失点も、その理由だと思う。でも、うちが追いついてから雰囲気が変わった」。前半9分にFWカリム・ベンゼマのゴールで先制したことで生まれた“余裕”を吹き飛ばしたのが、MF柴崎岳の2ゴールだった。
前半終了間際の44分に同点に追いつくと、後半7分に勝ち越しゴール。逆転を許したあとのレアルの選手の「目つきが違った」のは感じていた。「やっている俺らからしたら、ガラッと雰囲気が変わった。あれが本気なんだなと。威圧感を感じた」。後半15分にPKで追いつかれると、その後も粘り強く対抗していたが、延長戦で力尽きた。
悔やんだのは延長前半8分の3失点目だ。中盤でベンゼマをフリーにすると、最終ラインの乱れをFWクリスティアーノ・ロナウドに突かれ、あっさりとゴールを許してしまった。「3失点目が不用意というか、隙を突かれた。一瞬の隙を突くのがうまい」と脱帽するしかなかった。
「うちが2点目を取ってからのレアルは本気だった。それを引き出せたのは良かったけど、準優勝は悔しい。うちのキャプテン(小笠原満男)はいつも『2位も最下位も一緒』と言っている。素直に喜べない」
アジア勢初の決勝進出を成し遂げ、レアルに対して90分を終えた時点では2-2の同点だった。それでも準優勝という結果に満足はできない。「アジアで1位になってリベンジしたい」。来季のACLを制し、アジア王者としてもう一度、世界の舞台に立つ。鹿島の世界一への挑戦は、まだ終わっていない。
(取材・文 西山紘平)
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