帰ってきたナンバー10、川崎F大島が存在感 敵将も「大島選手が入って…」
ゲキサカ / 2016年12月29日 19時34分
[12.29 天皇杯準決勝 大宮0-1川崎F 日産]
久し振りにピッチに戻ってきた。左ふくらはぎ痛の影響もあり、10月22日のJ1リーグ第2ステージ第15節広島戦以降、戦線を離脱していた川崎フロンターレMF大島僚太が、約2か月ぶりに復帰した。
ベンチスタートとなった大島は、「ピンチも多かったし、グラウンド状態もあまり良くなかったので、パスがあまりつながっていなかった」と戦況を見守っていた。大宮に押し込まれる時間帯が続き、ゴールを脅かされる場面を作られながらも粘り強い対応で失点をしのぐと、後半16分にFW登里享平に代わって大島がピッチへと送り込まれる。
「大宮の守備は良かったし、ウチのビルドアップがうまくいっていなかったので、そこでどう崩そうかと考えていた」。ボランチの位置に入って積極的にボールに絡むと、シンプルなさばきで攻撃にリズムを生み出していく。すると、「大島選手が入ってボールを持ち出し、我々は徐々に危険な形になった」と敵将の渋谷洋樹監督が話したように、試合の流れが変わり始める。
敵陣深い位置までボールを運ぶ回数を増やすと、後半40分にMF中村憲剛が蹴り出したCKの流れから、最後はDF谷口彰悟が決勝点を奪う。「セットプレーの練習はしっかりしているので、そこで取れたのは良かった」と安堵の表情を見せつつも、久し振りの試合には「きついですね」と苦笑した。
年間勝ち点2位で臨んだチャンピオンシップ準決勝。大島は負傷の影響もあり出場することはなく、チームは0-1で敗れた。「こんなに早くリベンジの舞台が来るとは思わなかった。自分自身、日本一のタイトルを獲ったことがないので、リベンジを果たしてタイトルを獲れるように頑張りたい」と因縁の相手を下してのタイトル獲得を誓う。
(取材・文 折戸岳彦)
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