岩崎会場沸かせるも、チームとしての凄み、勝負強さ見せた市立船橋が注目対決制す!
ゲキサカ / 2016年12月31日 19時28分
ボールサイドの攻防は非常に激しかった。岩崎がDF3人に囲まれながらも強引に前進して会場をどよめかせ、市立船橋は原や金子がファウルすれすれのプレーで身体をぶつけて相手の突破を許さない。今年の市立船橋は非常に技術の高いチームだが、強さの源は各選手が球際で泥臭くボールを拾い、奪うところ。捨て身でボールを奪いに行ったり、倒れていてもこぼれ球を頭で触ろうとしたり、3人がかりで相手ボールに襲いかかるなど、凄みある球際の攻防を最後までやり続けた。
「(岩崎は)強い。コンタクトのところで抑えるか抑えられないかギリギリのところだったと思うんですよね。個人の勝負もあるけれどウチはグループで抑えるしかないと思っていたので、そこは金子なり、高なり、阿久津がよく頑張ってくれたと思います」と朝岡隆蔵監督が語った市立船橋に対し、京都橘の岩崎は「(市立船橋は)カウンターの対応が凄く上手くて。市船の選手全員が役割を与えられていると思うんですけど、それを原と杉岡を中心に自分らで凄くはっきりさせていたのでそこは戦術、チーム力の凄さを感じました」
そして24分、市立船橋は岩崎が「僕の中では金子が一番えぐかったなと思います」という金子が2連続でスライディングタックルを決め、さらに球際に突っ込んでマイボールにすると、その流れからゴール正面左寄りの位置でMF西羽拓(3年)がFKを獲得する。そして26分、このFKから左SB杉山弾斗(2年)が左足を振り抜く。壁に当たってコースが変わり、好守を連発していたGK矢田貝の逆を突く形でそのままゴールネットを揺らした。
結局、この1点が決勝点に。注目対決は市立船橋が1-0で勝利した。杉岡が「かなり手ごわかったですね。相手のカウンターの強烈さもあったんですけど、守備の組織の堅さもあったので手強い相手でした」という強敵を突破。個々が自分たちの役割を全うした市立船橋が観衆16,061人の注目対決を制し、同校にとって初となる夏冬連覇へ向けて好スタートを切った。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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