[MOM1994]長崎総合科学大附FW右田翔(3年)_5kgの重りを持った走り込みで鍛え抜かれた“右の超特急”
ゲキサカ / 2016年12月31日 19時49分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 桐光学園高0-2長崎総合科学大附高 等々力]
163cmの小柄なアタッカーがゴール目がけて突進した。前半7分、中盤の競り合いからこぼれ球を拾ったFW宇高魁人(3年)が素早くスルーパス。ゴール前に走り込んだFW右田翔(3年)がGK茂木秀(3年=C大阪内定)と1対1の絶好機を迎えた。
ゴールを守るのはプロ入りが決まっている195cmの長身GK。しかし、そのプレッシャーに屈することなく、冷静に右足でゴール左隅に流し込んだ。「1対1だったので、流し込むだけだった。普段からシュート練習をしているので、自信を持って蹴った」。立ち上がりの先制点でリズムをつかむと、その後も迫力あるカウンターで桐光ゴールを脅かした。
「カウンターが効いていた。1年間やってきたカウンターは武器だなと思ったし、手応えはあった」。後半11分、MF薬真寺孝弥主将(3年)のマイナスのパスに合わせたシュートはGKの正面を突き、自身2点目とはならなかったが、後半29分に左サイドでFW安藤瑞季(2年)につなぎ、その横パスを受けた薬真寺が右足で追加点を奪った。
右サイドから果敢に仕掛けた“右の超特急”は後半38分に交代するまで全速力でピッチを走り抜けた。普段の走り込みの賜物だ。長崎総科大附には、週に一度ずつ短距離と長距離の“走り”のメニューがあるという。短距離走は5kgのボールを持って50m30本と100mが20~30本。長距離走は1kmを3分30秒以内に6~8本。過酷なトレーニングにも右田は「試合終盤の疲れたときとか、体が重い中でも走れるようになった」と、その成果を実感している。
昨年9月、小嶺忠敏氏が長崎総科大附の総監督から監督に就任。「頂点を狙いに行っているんだなと思った」と受け止めた右田は「全力で指導してくれるし、それに応えないといけない」と、小嶺監督のためにも勝ち進みたいとの思いを強めている。
普段のミーティングでは小嶺監督が国見時代に指導した教え子たちの話をよく聞くという。「松橋章太さんや大久保嘉人さん、平山相太さんが試合から帰ってきてもグラウンドでボールを蹴っていたり、三浦淳宏さんが試合の日に他の選手より1時間早く来てボールを蹴っていたという話も聞いた」。右田自身、小嶺監督の教え子である“先輩たち”に触発されたように、この日は午前7時前から「薬真寺と僕と宇高と山本(大樹)の4人で40分ぐらいボールを蹴っていた」と、宿舎近くのグラウンドで“早朝練習”をしてきたという。
「初めての選手権で緊張した。どんどん仕掛けて、この舞台に慣れていきたい。自分のプレーはできたけど、まだまだやれると思う」。来年1月2日の2回戦・鹿児島城西戦に視線を向ける右田。長崎総科大附が誇る攻撃陣の本領発揮は、まだまだこれからかもしれない。
(取材・文 西山紘平)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2016
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2016
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
昌平が神村学園下し、初V!元日本代表FWの玉田圭司監督就任1年目で夏の全国王者に!
ゲキサカ / 2024年8月3日 17時2分
-
いずれも優勝歴を持つ帝京、国見、市船を撃破。山陰勢初Vへ、米子北が最近4大会で3度目の準決勝進出!
ゲキサカ / 2024年7月31日 22時49分
-
後半ATの劇的同点弾から9人目までもつれ込むPK戦で粘り勝ち!「群馬ラウンドの代表」川崎F U-18は確かな実力者・福岡U-18を撃破して初の決勝進出!
ゲキサカ / 2024年7月30日 20時11分
-
タフな相手を乗り越え、まずは全国1勝。昌平・玉田圭司監督「僕もそうだし、選手も凄くいい経験だった」
ゲキサカ / 2024年7月27日 20時42分
-
[プリンスリーグ九州]熊本U-18と長崎総科大附の一戦はスコアレスドローで勝ち点1を分け合う(30枚)
ゲキサカ / 2024年7月15日 19時30分
ランキング
-
1セーリング混合470級の岡田奎樹、吉岡美帆組が銀メダル 日本勢20年ぶり表彰台!…パリ五輪
スポーツ報知 / 2024年8月8日 19時11分
-
2「銅」獲得の須崎優衣が何度も観客席に頭を下げる姿に「謝る必要なんてない!」「目頭熱くなった」
読売新聞 / 2024年8月8日 14時30分
-
3セーリング「銀」、祝福コメント続々「ルールわからんけど面白い」「目が離せなくなった」
読売新聞 / 2024年8月8日 21時33分
-
4熱戦を繰り広げたバレー男子日本代表が帰国 空港に詰めかけたファンからねぎらいの言葉
日テレNEWS NNN / 2024年8月8日 17時50分
-
5崩れ落ちた張本智和の「死んで楽になるなら…」発言に中国で擁護の声殺到「彼一人の問題じゃない」「物凄い重圧だったはず」
THE ANSWER / 2024年8月8日 19時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください