[MOM1996]山梨学院FW宮崎純真(1年)_貪欲に走って決勝点を演出!
ゲキサカ / 2017年1月1日 0時9分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 山梨学院1-0岡山学芸館 駒沢]
山梨学院高(山梨)に貴重な決勝点をもたらしたのは、FW宮崎純真(1年)の踏ん張り、頑張りだった。前半から果敢にボールへ絡む。守勢の時間帯が多かった山梨学院にあって、それでも「やられっぱなし」の印象を与えなかったのは、この日ケガのU-17日本代表のFW加藤拓己(2年)に代わって出場したFW藤原拓海(3年)とともに前線を走り、身体を張った宮崎のプレーが光ったからだ。
そんな献身的な動きが実を結んだのが後半2分の先制点だ。相手側からすると虚を突かれた形になったMF相田勇樹(3年)のロングスロー。「自分たちは分かっていたので。まずは合わせることを最優先に動きました。ヘディングは自分にとっては珍しいプレーで苦手なんです。ゴチャッてなってガシャンとなってあまり覚えていません」という無我夢中の競り合いがオウンゴールを誘発した。
「全国に出たい」一心で山梨学院へ進学。当初は「3年になってから試合に出られればいい」と考えていたが、プリンスリーグの最終クールからメンバー入りした。
「夏合宿で辛い思いをして、それから走れるようになりました」。3泊4日の夏合宿では、朝から晩まで走り込んだ。「合宿が終わった後1週間筋肉痛になった」ほど過酷な追い込みの成果はこの試合でも出た。前線から時には守備までとにかく走り回る姿には、全国でプレーできることの喜びと、悔いを残さないための貪欲さが伝わってきた。
「夏が明けてからよくなりました。よくボールがおさまるし、しかけられる。だけど、まだ少し遠慮がある。CFとしてもっとエゴを出してくれればいいのにと思います」とは安部一雄監督の評価。
この試合を観戦していた加藤は「かわいい後輩。昨日も食事のことで、今食べているものが試合でエネルギーになるのか、勝つための準備というものを指摘しました」と宮崎を気にかける。
試合では後半24分に足をつって交代。「肉離れかもしれない」と次戦以降の出場も危ぶまれるが、裏を返せばそれほど走った証でもある。「今日はすごい緊張して、脇汗もすごかった(笑)。今日は一人を抜いてシュート、ではなくパスを選択してしまった場面もあるので、次はもう少し積極的にいきたい」と意気込みを語る。
ケガ人が続出している山梨学院だが、だからこそ発奮するチャンスにもなる。そのことを体現してみせた1年生FWがチームに追い風を吹かせたか。その効果は2回戦で試されることになりそうだ。
(取材・文 伊藤亮)▼関連リンク
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