[MOM2007]大分MF永松涼介(3年)_パスを出せて点もとれる背番号10は「味方が決めるほうが好き」
ゲキサカ / 2017年1月1日 16時6分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 中京高1-4大分高 柏の葉]
ピッチの上の誰よりも光っていたのは、大分高(大分)の10番だった。4-2-3-1のトップ下に入ったMF永松涼介(3年)は、低い位置におりてきては長短織り交ぜたパスでちらし、最前線に入っては、体を巧みに使ってボールのおさまりどころとなった。
点取り屋としての能力も折り紙つきだ。大分県予選では、全5試合でゴール。全国初戦の中京高(岐阜)戦でも、チーム3点目を「めっちゃ苦手です(笑)」と自負するヘディングでマークした。
攻撃の組み立てから、フィニッシュまでこなす永松。好きなプレイヤーに挙げるのは、「相手が予測できないところにパスを出せる」稀代の司令塔、MFシャビ・エルナンデス(アルサッド)だ。「自分としては、いいパスを出して、味方が決めるほうが好きです」と、アシストに喜びを感じている笑顔で明かした。
昨年の選手権は初戦敗退。この日スタメンで出場した11人のうち、永松、FW山本光彦(3年)ら7選手が1年前も先発していたが、涙をのんだ。2016年7月には監督が交代するなど「いろいろあった」1年だったが、この選手権に懸けてきた。800メートル走を増やして走力アップにはげみ、毎朝の「2合めし」では、朝食に1人2合ずつ白米を食べて体づくりに取り組んだ。実際、永松はこの1年で「4〜5kg増えた」という。
「前線の選手が点を取れるということは、攻撃的にもいい形で進めていると思う」。この日、大分が挙げた4得点は、すべて前線の選手。さらに、ポゼッション、カウンターとどちらの形でも得点を奪うなどバリエーションも豊かだ。
しかし、盤石の勝利かといえばそうではない。県大会から続く課題も、選手権で顔を出した。立ち上がりの失点だ。「次の相手は、入りが悪いと確実に負けると思うので、集中していかなければいけない」とエースが引き締める大分。次戦は全国制覇も経験している滝川二高(兵庫)と激突する。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 奥山典幸)
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