富山一が那覇西に4発快勝!DF松本がFKでオウンゴール誘発、前半のみで3点奪取
ゲキサカ / 2017年1月2日 22時4分
[1.2 全国高校選手権2回戦 富山一4-1那覇西 ニッパツ]
第95回全国高校サッカー選手権大会の2回戦が2日に各地で行われた。ニッパツ三ツ沢球技場の第2試合では富山一高(富山)が那覇西(沖縄)に4-1で快勝。シード校同士の一戦を制し、あす3日に行われる3回戦・東海大仰星高(大阪)戦へ駒を進めた。昨年の1回戦敗退に続き、那覇西は2年連続の“初戦”敗退となった。
試合後、4失点敗戦を喫した那覇西の玉城真哉監督は「力量以上に点差が離れてしまった」と振り返る。富山一のプレスをかいくぐるため、ロングボールなどに頼らずに持ち前の技術で臨んだ。後半終盤になって、ようやく幅を持って相手をかわせるようになったが時既に遅く。3点のビハインドを取り返すことはできなかった。
開始7分に試合は動いた。ハーフウェーライン付近から富山一DF松本楓大(2年)が前線へ蹴り込んだFK。伸びたボールを相手DFが頭で逸らすと、GKの頭上を越えてゴールイン。富山一がラッキーな形で先制に成功した。
さらに前半24分には追加点。DF村澤亮斗(3年)からPA右でパスを受けたMF久保佳哉が相手を引き付け、中へ送る。待ち構えていたMF窪喜啓太(3年)の左足シュートは一度はGK與那覇龍大(3年)に弾かれたが、自ら左足で押し込み、ゴールネットを揺らした。富山一の大塚一朗監督が「このチームになくてはならない心臓」と話す久保主将のアシストから追加点が生まれた。
対する那覇西は2点ビハインドにも戦い方はぶらさない。安易にロングボールを蹴り入れるのではなく、丁寧につないではゴールへ迫っていこうとした。しかし相手のプレスに苦しみ、中盤でボールを失うと決定機をつくることはできずに時間は過ぎていく。
すると前半34分に富山一がダメ押しの3点目。MF多賀啓志朗(2年)のパスを右サイドで受けたFW本村比呂が相手2枚を背負いながらも強引にドリブルで持ち込んでいく。横っ飛びしたGKの指先を抜く強い弾道の右足シュートはゴール左へ決まった。3-0と差を広げ、前半を折り返した。
3点を追うことになった那覇西の指揮官はハーフタイムに「点を取りにいくしかない。後半早くに取れれば分からないぞ」と声をかけたという。選手たちはこれに呼応し、後半開始からもぶれることなく、ボールをつないではゴールを目指す。
しかし富山一は流れを離さなかった。後半14分に試合を決定付ける4点目。右CKからのこぼれを展開し、最後は松本がゴールネットを揺らした。今大会に備え、セットプレーの練習を繰り返してきたという富山一。各箇所で3種類以上のパターンがあるというが、初戦となった今試合では、指揮官の「前半が終わったら出すなよ」という指示通りに“サインプレー”は封印。それでもセットプレーから得点を重ねてみせた。
このままでは終われない那覇西は後半37分に意地をみせる。右サイドで得たFKをMF上原牧人(3年)が右足で蹴り入れると、これが相手MFの頭をかすめてゴールイン。1-4とした。点差を詰めたかったが、そのまま試合は終了。前半3点を奪った富山一が4-1で勝利し、3回戦進出を決めた。
試合後、富山一の大塚監督は「最後に1点を取られるというところは、“お前らしっかりやれよ”と言われているんだと思う」と表情を引き締めた。2013年度大会では優勝したが、前回大会は8強で散った。再び富山一の躍進を見せたいところ。あす3日の3回戦では、東海大仰星高と対戦する。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 片岡涼)▼関連リンク
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