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2試合で放たれたシュートはわずか1本、東福岡GK前島「シュートが来ると思っても…」

ゲキサカ / 2017年1月3日 23時53分

最後方からチームを鼓舞し続ける東福岡高(福岡)GK前島正弥(3年)

[1.3 全国高校選手権3回戦 東福岡3-0鹿児島城西 等々力]

 2試合連続での完封勝利。しかも、初戦の東邦戦は相手のシュートをゼロに、続く3回戦の鹿児島城西戦では前半11分には放たれたMF眞田颯(3年)の1本に抑え込んだ。2試合、160分間を戦って東福岡高(福岡)GK前島正弥(3年)に仕事らしい仕事はなかったのかもしれない。だが、「練習でもシュートゼロというのは意識してきている。その部分が今出せているだけ」と守護神は集中力を途切れさせずにピッチに立ち続けている。

「相手がボールを持ったら、ゴールの中心とボールをつないだ地点に『寄せろ』と言ってチームメイトを立たせるようにしているし、少しずつズレを修正していきます」

 最後方からのコーチングでチームメイトを動かし、自陣深くへの相手の進入を防ぐ。そして、たとえ突破されてシュートまで持ち込まれそうになっても、必ず味方が体を張ってくれると前島は言う。「絶対にシュートが来るなと思っても、皆がゴール前でスライディングしてくれたり、体を張って飛び込んでくれるので、僕のところまでボールが来る前に失点を防いでくれる。ディフェンスが強いチームだと改めて思います」。

 2試合で被シュートをわずか「1」に抑えるチームだが、今後はより手強い相手が目の前に立ちはだかることで、前島の仕事が増えることが予想される。だからこそ、「皆が点を取ってくれて、シュートを打たせない守備をしてくれた分、自分が相手のチャンスを防ぐという仕事をしっかりしないといけない」と、今後はベスト8まで導いてくれた仲間に恩返しできればと考えている。次戦は1月5日の準々決勝で東海大仰星(大阪)と対戦。守護神はきっちりと仕事をこなせるように、黙々と準備を進める。

写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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