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「ビデオで見ていたけど…」 鹿児島城西MF永吉、東福岡は“想像より上”

ゲキサカ / 2017年1月4日 0時51分

鹿児島城西のキャプテンマークを託されるMF永吉広大(3年=左)

[1.3 全国高校選手権3回戦 東福岡3-0鹿児島城西 等々力]

 試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間、3年間打ち込んだ高校サッカーの幕が閉じた。前回王者の東福岡高(福岡)を相手に0-3の完封負け。シュートを1本に抑え込まれての完敗に悔しさが込み上げる。鹿児島城西高(鹿児島)のキャプテンを務めるMF永吉広大(3年)は「悔いはある」と唇を噛みながらも、「ただ、東福岡相手にすべてを出せたと思う」と続け、晴れやかな表情を浮かべた。

 対戦相手となる東福岡の研究はしていた。しかし、その動きが予想以上だったと振り返る。「ビデオで見てはいましたが、全然スピードが速かったし、うまかった。想像より上でした」。前半2分に先制点を献上した後も、東福岡に主導権を握られて試合を進められる。たとえボールを奪っても、「相手の攻守の切り替えが早かった」とすぐさまボールを回収されてしまった。

 だが、下を向くことなく戦い続ける。「1点に抑えればチャンスはあると思っていた」。何とか追い付こうとピッチ上を駆け回り、チャンスと見るやボランチの位置から飛び出して前線まで顔を出す。ピンチを招いても、体を投げ出したカバーリングで追加点を許さずに試合を進めた。しかし、終盤の後半36分に2点目を奪われると、後半アディショナルタイムにダメ押し点を献上して0-3で敗れた。

 キャプテンとしてチームをけん引してきた。「この大会もそうですが、人のために走ったり、声を出したりという行動ができるようになった」と自身も、そしてチームも成長してきたと話す。高校サッカーは終わりを迎えたが、「3年間いろいろな人に支えられて、ここまで来ることができたので本当に幸せでした。悔いはあるけど、やり切ったので、また次に向けて頑張りたい」と前を向く。春からは大学生。大阪体育大に進学し、再び日本一を目指してサッカーに打ち込む。

写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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