「監督で高校決めた」東海大仰星の左SB面矢、情熱的な指揮官の下で成長遂げた3年間
ゲキサカ / 2017年1月7日 21時10分
[1.7 全国高校選手権準決勝 東海大仰星1-2青森山田 埼玉]
大会屈指の左SBは準決勝で敗退となった。対人プレーで強さを見せ続け、左足クロス、ロングスローで青森山田高ゴールを強襲。東海大仰星高の左SB面矢行斗(3年)はこの日も存在感あるプレーを見せていたが、「ある程度できていたんですけど、セットプレーで自分たちの弱さが出た。気の緩みの部分だったり、人任せの部分だったり、まだまだ全員が自分がやるという部分が足りなかったと思います」とチームの守りに隙が生まれての敗戦を残念がった。
情熱的な指揮官とともに戦った3年間だった。面矢は「監督で高校決めたんで。入って良かったです」と説明する。京都U-15に所属していた面矢は中務雅之監督から直接東海大仰星がどのようなサッカーをするのか説明を受けて、京都から大阪の強豪で挑戦することを決めたのだという。
実際、面矢にとって中務監督は「熱くて、隙がないというか、緩めているところなくて徹底して何でもやっていた」のだという。「先生がSBなんで僕がSBで戦術とか、場面場面で凄く細かいところまで教えて頂いて、頭の部分でも成長しましたし、技術の分でも成長できた」。3年間求められて強度ある球際の攻防、ハードワークが表現できるSBに成長した。
今大会前から注目選手の一人として取り上げられていた面矢。初戦で対戦した藤枝明誠高など相手が最も警戒する人物として名を挙げていたSBは全国でも通用するところを示し、チームメートたちとともに初のベスト4進出という快挙を成し遂げた。だが、準決勝では1点差に泣いて敗退。面矢は「練習から先生が凄く気持ちを前に出してくれるんで。応えられなかったのがとても悔しかったです」と無念の表情を浮かべた。
中務監督は選手へ送った言葉について「私から伝えるべきことは全て伝えたという話は最初にさせてもらいました。これからの人生で納得のいかないことは多々ある。自分をしっかりもって仰星高校で身につけたことをブレずにやってくれたらという話をさせてもらいました」と説明。言葉の途中から涙が溢れ出ていた。情熱の指揮官を信じて入学し、歴史を塗り替える一人となった面矢は東海大でプレーを続行する。家族や恩師に恩返しするためにも「自分の夢を叶えてプロになりたい」と誓った。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 吉田太郎)
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