相棒へ、弟をよろしく…青森山田DF橋本「来年は引っ張ってほしい」と小山内にエール
ゲキサカ / 2017年1月10日 0時52分
[1.9 全国高校選手権決勝 青森山田高5-0前橋育英高 埼玉]
最終ラインの中央に立ち、相手攻撃をはね返し続ける。隣に立つ下級生の相棒とともに――。青森山田高(青森)DF橋本恭輔(3年)は試合終了のホイッスルが吹かれるまで集中力を切らすことなく、チームを完封勝利に、そして初の日本一へと導いた。
「自分たちの最終ラインは力がないと言われていた。だから、CBはまず無失点でいくために守備を徹底しようと話していたし、試合中も常に声を掛け合って協力してやってきた」
CBでコンビを組むのは2年生のDF小山内慎一郎。先輩、後輩の関係になるが、「上下関係はほぼないし、呼び捨てでも全然気にしない」とお互いを下の名前で呼び合う。そして、「力がない」と言われた最終ラインは着実に力をつけ、プレミアリーグEAST第17節清水ユース戦から選手権3回戦・聖和学園戦まで公式戦5試合連続完封を達成。準々決勝、準決勝はともにセットプレーの流れから1失点を喫したものの、決勝の前橋育英戦では再びゴールマウスを守り抜いて完封勝利を収めた。守備陣の成熟はもちろんあっただろうが、橋本個人も好パフォーマンスを見せ、相手のキーマンの一人となるFW人見大地(3年)が、「4番(橋本)は非常に体が強くて、何もさせてもらえなかった」とその働きぶりを振り返ったほどだった。
「選手権で日本一になることを目指して青森山田に来たし、その気持ちを持って3年間を過ごしてきた。試合終了の笛が鳴った瞬間、厳しいことも多かった3年だったけど、やり抜いて本当に良かったという気持ちでいっぱいになった」
自身は大学へと進学するが、コンビを組んだ小山内は最上級生として来年も選手権を目指す。そして、小山内の相棒には橋本の弟・峻弥が名乗りを上げる可能性もあるようだ。「弟もCBをやっていて、来年は慎一郎と組む可能性がある。だから、来年は慎一郎に引っ張って行ってほしいですね」と相棒にエールを贈った。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 折戸岳彦)
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