[Blue Wave winter league 2017 中四国S-1]連係面で他を上回った玉野光南が4発V!帝京五は初の全国へ向けて貴重な「慣れ」
ゲキサカ / 2017年3月14日 11時46分
[3.12 Blue Wave winter league 2017 中四国S-1 玉野光南高 4-0 帝京五高 黒潮町球技場]
12日、中四国の強豪8チームが冬季にチーム強化と選手育成を目指す「Blue Wave winter league 2017 中四国S-1」は最終節を行い、首位の玉野光南高(岡山)が帝京五高(愛媛)に4-0で快勝。5勝2分とした玉野光南が参加8チームの頂点に立った。一方、2勝1分4敗となった帝京五だが、得失点差で7位を守り、1部残留を果たしている。
ラスト2節は5-0、4-0でいずれも快勝。玉野光南は乙倉健二監督が「他のチームもそうでしょうけど、(新チームを)強化する段階でケガ人もいた。その中でチャンスをたくさん頂いた大会」と説明した「Blue Wave winter league 2017 中四国S-1」を無敗で終え、優勝を果たした。
チームの要であるMF朝原康平が「優勝かかっていたので、『何としても勝とう』とチーム一丸で臨んだ一戦でした」と振り返ったように、玉野光南が前半から帝京五に圧力をかける。5分に素材感十分の新2年生ストライカーFW飯尾柊太のゴールで先制すると、35分にはMF高木凌が加点。後半5分には右サイドからの折り返しを中央の高木が右足で決めて追加点を奪った。
さらに16分には右サイドの飯尾が斜めのスルーパス。GKをかわした朝原の折り返しをFW中原啓介が右足で決めた。この2日間で最もグループの連係、崩しが実践できていた印象のチームがこの玉野光南。選手間の連係を高めるために「喋りなさい」というところからチームの構築をスタートしているという乙倉監督も「(フェスティバルで成功したコンビネーションが)しんどい試合の時でも活きてくるかなと。(この連係も)勝手に起きたものではないと信じています」と頷いていた。
玉野光南は15年度に全国高校選手権出場をしているが、昨年は総体予選で3位、選手権予選では準優勝に終わり、全国に手が届かなかった。それだけに朝原は「インターハイ、選手権があるので2冠獲りたい。そのために練習していきたい」とトレーニングからレベルアップしていくことを誓う。今大会でチャンスを得て、経験を積み、優勝した選手達が全国を目指してさらなる成長を遂げる。
対する帝京五は名門・国見高OBの植田洋平監督が指揮を執る新鋭。15年度は選手権愛媛県予選で準優勝、16年度も4強に食い込むなど評価を高めているチームだ。その帝京五は「Blue Wave winter league 2017 中四国S-1」で全国経験を持つチーム達に挑戦。植田監督は「力は1番下。全国に出るかどうかというチームとこの時期にできるのは物凄く大きいです。(重要なポイントの一つは)『慣れ』なんですよね。(実際に対戦することで)身体も慣れるし、目も慣れるじゃないですか。今はボコボコにやられても、身体と目で感じて。それがあとで効いて来る」と語っていたが、チームはこの日も試合が進むにつれて“慣れて”、良さが出てきていた。
FW河合迅斗の落としからFW小谷堅秦が右足シュートを打ち込み、MF古谷涼也の左クロスを小谷が頭で合わせる。MF篠崎航や小谷が良くボールを拾い、FW横川晴海とFW中村啓人の両翼を活かした攻撃を見せていた終盤には、横川の左クロスに河合が飛び込む。これが右ポストを叩いて得点を奪えず、0-4で敗れたが、最終ラインで強さを発揮していたCB藤岡健太郎は「強いチームとたくさん試合ができたことは良かった。強いチームとやることで自分達の欠点とかが見つかって良かったと思います。僕達は1回も全国大会に出たことがないので、インターハイ、選手権で全国に出場したいと思っています」。もちろん、チームのベースをさらに上げて行くことが重要だが、個性的な選手もいる帝京五。強豪達との貴重な試合経験を必ず初の全国出場に繋げる。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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