[UAチャレンジカップ]痛感した勝ち切る力の不足。ともに勝てば首位の聖光学院vs長崎日大はドロー決着
ゲキサカ / 2017年3月29日 23時1分
[3.29 UAチャレンジカップ 長崎日大高 1-1 聖光学院高 いわきFCフィールド]
29日、「革新的なサッカーイベントを通じ、ユース期において必要とされる様々な情報、知識を提供することで、世界に通用するサッカー選手を育成し、サッカー界繁栄の一助とする」という理念の下で開催されている「アンダーアーマーチャレンジカップ 2017 SPRING」で長崎日大高(長崎)と聖光学院高(福島)が対戦。ともに今年全国出場を狙う両校の戦いは1-1で引き分けた。
首位・明秀日立高を勝ち点1差で追っていた聖光学院と同2差の長崎日大。直前の試合で明秀日立が引き分けたため、勝てば首位浮上となる両校の戦いは痛み分けとなった。
互いに勝利を目指して序盤から攻めあった。聖光学院は「(チアゴ・アルカンタラら)プロの動画を見ていて自分的にできることをチャレンジして、失敗したらまたチャレンジして色々なアイディアを作っていく」という注目レフティーMF坪佳侑(新3年)がアイディアあるパスやテクニカルなドリブルで攻撃を牽引。左SB高野藍輝(新3年)のクロスにFW瀧流(新3年)が反応したほか、28分には瀧が決定機を迎えたが、これは長崎日大GK三浦春暁(新3年)のビッグセーブに阻まれた。
一方、長崎日大は序盤から積極的な仕掛けを見せていた左FW吉川稜也(新3年)が存在感。加えて前線で力強い動きを見せるFW石見和偉(新3年)やMF田口凌(新3年)がキープ力を発揮し、MF吉武郁哉(新3年)が決定的なスルーパスを狙う。だが、聖光GK長田康太郎(新3年)の飛び出しにチャンスを潰されるなど先手を取ることができない。
後半3分、聖光は今大会ゴールを連発してきたFW瀧のゴールで先制。長崎日大は抜け出した石見のシュートが枠をわずかに外れるなど同点に追いつくことができない。この後、激しい攻防戦によって選手が傷んだ影響によって、度々試合がストップする中、集中を切らさなかった長崎日大が同点に追いつく。
後半20分、左サイドを吉川が強引なドリブルで突破。最後はこぼれ球を吉武が冷静に流し込んで1-1とした。この後も互いにゴールを目指したが、スコアは動かず。聖光学院は3勝1分1敗、長崎日大は2勝3分となった。
長崎日大の吉川は「しっかり試合で勝ち切ったり、もうちょっと自信をつけていきたい。先制されることが多くて、追いついてもあと一点というところで簡単なシュート外したり、逆転するまでの力が必要かなと思います」と勝ち切る力を身につけることを誓っていた。九州新人大会優勝の長崎総合科学大附高の存在など、長崎を勝ち抜くことは簡単ではないが、個性的な選手たちがいるだけに「自分たちもフルで力を出せれば総附にも勝っていける力があると思う」という力を大事な試合で発揮できるチームになる。
一方、聖光学院の坪は「全体的には悪くなかったですけれど、やっぱり最後の失点の仕方とかが悪かったです。去年は凄くいいチームで、その分プレッシャーもあったんですけど、今年は力がなくて失うものはないので、こういう大会でチャレンジしてきたい。去年に比べたら質が下がっちゃうんですけれど、他のところを全員でやるということに関してはできないチームではないのでこだわっていきたい」と宣言。まとまりの部分をより向上させ、また大事な局面で決める・守ることを徹底して、接戦を勝ち抜くチームになる。
(取材・文 吉田太郎)アンダーアーマーチャレンジカップ2017 SPRING
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