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「東京五輪への推薦状」第37回:天然で図太く、スケールも大の市船守護神・長谷川凌

ゲキサカ / 2017年4月3日 19時52分

 長谷川が市立船橋へ進路を定めたのは、小学校6年生のときにMF和泉竜司(現・名古屋)、GK積田景介(現・琉球)らを擁したチームが全国制覇した大会を観たときだった。奇しくもその年、長谷川は中学年代の進路を探す中で受けた順蹴フットボールアカデミーのセレクションにおいて、「GKなら合格だぞ」と転向を薦められ、天職と出会うこととなった。それから6年を経て、次は長谷川が市立船橋のユニフォームを着て夢を与える側に回る。

 同時に鉄の意志を持つ守護神は「高卒でプロに行く」という明確な目標も胸に抱く。今年2月に参加したナショナルGKキャンプ以来、U-18日本代表入りも一つのターゲットになった。そこで競ったGKたちはいずれも巧者だったが、「自分が勝てる部分もある」という手ごたえも得た。190cmの長身を活かしたハイボールの処理とダイナミックなセービング、持ち前の胆力も生きる1対1。自信のあるプレーはさらに磨いていきつつ、同時に「ビルドアップとか、全体のアベレージをもっと上げたい」と足元の技術なども上げていく。

 一つのイメージはある。高卒ルーキーでいきなりJリーグでスタメン出場を続ける二人の先輩、原輝綺(現・新潟)と杉岡大暉(現・湘南)の姿はいまも鮮烈に残っている。新チームになってからは「いかにあの二人に頼っていたのか、二人に守られていたのかを痛感させられた」と言う。だが逆に、あの二人のように後輩たちを引っ張って「守れる」選手になれば、自ずと進む道も見えてくるというもの。天然で図太い、堅守市船の守護神は「ヘタクソなので、頑張るしかない」と言って、元より高い視線をさらに高くしていた。

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。▼関連リンク
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