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磐田DF大井、俊輔のCKから一度は同点弾も…「ブーイングを受けている選手を支えるのは当たり前」

ゲキサカ / 2017年4月9日 1時23分

前半34分にCKから同点ゴールを決めた大井(3番)がMF中村俊輔に抱きつく

[4.8 J1第6節 横浜FM2-1磐田 日産ス]

 苦しい展開の中、一時同点とするゴールはやはりこの男の左足から生まれた。ジュビロ磐田は0-1の前半34分、左CKからMF中村俊輔が左足でゴール前に蹴り込み、MFマルティノスのクリアが弱くなったところをDF大井健太郎が豪快な左足ボレーで叩き込んだ。

「左足にボールが来たので思い切り打った結果。特に何も考えていなかった」。無我夢中のひと振りで1-1の同点に追いつくと、俊輔のもとへ駆け寄り、歓喜の輪が広がった。

 俊輔にとって昨季まで本拠地としていた日産スタジアムでの古巣戦。「喜びに行ったのは俊さんのCKからだったから」。大井はそう言うが、今季からサックスブルーを身にまとう背番号10の“凱旋試合”だからこそ、絶対に負けられなかった。

 ボールを持てば古巣のサポーターからブーイングを浴びた俊輔。「チームメイトにブーイングを受けている選手がいれば、チームとして支えるのは当たり前。僕らに支えられるほど、俊さんは弱い選手じゃないけど」。俊輔のために、チームのために。一丸となって勝利を目指したからこそ、敗戦が悔しかった。

 1-2の後半40分には俊輔の右クロスのこぼれ球をPA手前から大井が右足でシュート。決定的な場面だったが、惜しくもゴール右へ外れ、2度目の同点弾とはならなかった。「足に当たった感じは良かったけど……」。思わず天を仰いだ背番号3は「引き分けにしたかったし、結果が欲しかった」と唇をかんだ。

(取材・文 西山紘平)
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