全力求める日本高校選抜・黒田監督。欧州の経験はその上で「課題を抽出できたものだけが得られる財産」
ゲキサカ / 2017年4月15日 13時13分
第55回デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)は15日、大会2日目の9試合を行う。第95回全国高校サッカー選手権の優秀選手を中心に構成された日本高校選抜は13日の開幕戦でフォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ)に2-0で勝利。15日にはマインツ(ドイツ)、ザルツブルク(オーストリア)との2試合に臨む。
その戦いを翌日に控えた14日の練習後、日本高校選抜の指揮を執る黒田剛監督(青森山田高、16年度プレミアリーグ、全国高校選手権優勝監督)が初戦で出た改善点や、今大会で選手たちに感じて欲しいことなどについて語った。
―きょう(14日)のトレーニングで一つピリッとしたかなという印象です。
「選手も感じていることでしたが、初戦は、内容はそんなに良くなくても勝てたゲームでした。次の試合は今のままじゃマズイという危機感を持ちながらのところなので。昨日は少しゲームの中でのコミュニケーションやコーチングが足りなかったこともあるし、単純なミスも多かったから、ビルドアップの形とコーチングをなるべく多くできるような形にして意図的にそういう部分を誘い出したような感じでやりました」
―声が良く出ていて、見ている側も楽しいトレーニングでした。
「(選手たちは)本当はしゃべれるんですけれども、声が出ていない。(トレーニングを)何となくやってしまうというのを防ぎたいというのがありました。(言葉を発しやすい状況をつくった?)そうですね」
―ビルドアップや、守備で相手を走らせないところを強調していました。
「(強化合宿から)やってきたことがあるので、それをより鮮明にというか、確認というところに注視した感じです」
―まだ1試合を終えただけですが、デュッセルドルフ国際ユース大会の印象について教えてください。
「もちろん、名門のクラブチームが来ているからいい勉強にもなりますし、高体連でやっていた選手達がどこまで拮抗してゲームできるか。サッカーだけでなくて、取り組む姿勢だったり、メンタリティーだったり、ボール際だったり、比較するところは色々あります。幅広い目で、今の自分達と海外との差も計れたら良いと思うし、それが彼らのサッカー人生において、大きな財産になって行くと思います」
―指導者としての立場でも良い経験になる。
「自分自身の勉強になる部分はもちろんあるから、これからの指導にも行かせていける部分があると思うけれど、一番は将来ある選手たちが経験を活かして、今後実践して行けるという意味合いが大きいです。ただし、やり残したりだとか、何となく帰ってくるという状況だけにはしたくない。100パーセントの力を出した上で、その課題を抽出できたものだけが得られる財産だから、勝った、負けたというよりは、そこのところをやりきったという状況でゲームをやらせてあげたいですね」
―今回の遠征ではプーマの新作、EvoPOWERを履かれてトレーニングも行われていましたが、履き心地は?
「スパイク履くのも5、6年ぶりだったので最初履きにくかったけれど、履いていくうちにフィットしてきたから、フィットするのは早い靴なのかなと思いました」
(取材・文 吉田太郎)●日本高校選抜欧州遠征特設ページ
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