[プレミアリーグEAST]FC東京U-18が価値ある1勝、J3組7人不在も浦和ユースに逆転勝ち!
ゲキサカ / 2017年4月17日 13時38分
[4.15 高円宮杯プレミアリーグEAST第2節 浦和ユース 1-2 FC東京U-18 浦和駒場]
王者・青森山田高との開幕戦で2点差をひっくり返す執念の逆転勝利を演じた浦和レッズユースと、清水ユースとの大熱戦の末に後半アディショナルの失点で落としたFC東京U-18との高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグEAST第2節。開幕戦と同じスタメンで臨んだ浦和ユースに対し、FC東京U-18はGK大本竜司、DF坂口祥尉、岡庭愁人、MF小林幹、平川怜、久保建英、FW原大智の7人をJ3リーグ参加のために欠く状況で臨まなければならなかった。
前半は圧倒的に浦和ペースだった。「初出場選手が5人いて、かなり動きが硬かった。ベンチから見て『大丈夫か?』と思うくらいだった」と佐藤一樹監督が語ったように、FC東京U-18は浦和の前線からの圧力の前にミスが目立ち、押し込まれる苦しい展開となった。
特に左MFシマブク・カズヨシとFW長倉幹樹、左SB荻原拓也が絡んだ左からの攻撃に手を焼いた。そして43分、浦和は左サイドを突破した長倉がそのままシュート。これをFC東京GK高瀬和楠が弾くも、こぼれを拾った長倉の折り返しをフリーで詰めたMF弓削翼が先制ゴールを挙げる。
このゴールで俄然、浦和有利になったかに思われたが、後半、FC東京が息を吹き返した。「ハーフタイムでどう声を掛けるかは凄く考えました。檄を飛ばしすぎてもいけないし、ただ話すのもいけない。選手達に『チャレンジをしないと、この試合は勝っても負けても意味が無くなるよ』と諭すように言いました」(佐藤監督)。
これがガチガチだった選手達の気持ちを解放させた。「J3に行った選手達がいないから負けたと思われたくなかった」とMF横山塁が語ったように、動きが鈍かった前半が嘘のように、全体が機敏な動きを見せた。
9分に怪我明けのMF杉山伶央を投入すると、2トップから杉山をトップ下気味に置いた4-2-3-1に形を変えた。すると、杉山が相手のDFラインとボランチの間で効果的に動き、ボールを受けては縦に仕掛けたことで、さらにFC東京に攻撃のリズムが生まれた。
26分、FKを得ると、MF品田愛斗のキックを横山がドンピシャヘッドで合わせ、同点ゴールを叩き込むと、後半アディショナルタイムには、DF草住晃之介の左クロスから杉山が値千金の決勝弾をヘッドで押し込み、FC東京が2-1で逆転勝利を収めた。
「後半、選手達はチャレンジをしてくれた。クオリティーで勝れないのならば、心で勝る。そうしないと相手は上回れない。それをみせてくれたのが嬉しい。今日は僕が一番楽しませてもらった」。
佐藤監督が満面の笑みをみせたのも無理は無い。それほど選手達は漂い始めていた負けの雰囲気を全員で跳ね返し、勝ち点1どころか3を掴みとって帰って来たのだから。「J3に行った選手達に良い意味のプレッシャーを与えられたと思う」(佐藤監督)。この1勝はFC東京というクラブ全体にとっても重みと価値のあるものとなった。
(取材・文 安藤隆人)●2017 プレミアリーグEAST
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