[MOM2001]FC東京U-18DF長谷川光基(3年)_難敵の攻撃に対応、白星引き寄せたCB
ゲキサカ / 2017年4月24日 23時10分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.23 高円宮杯プレミアリーグEAST第3節 FC東京U-18 2-1 市立船橋高 味スタ西]
FC東京U-18の佐藤一樹監督は市立船橋高に2-1で勝利した試合後、「さすが市船だなときょう凄く感じました」と振り返った。ポゼッションで差し込むことも、割り切ってロングボール中心の攻撃もできるなど多彩な攻撃をする市立船橋は厄介な相手。この日は多用したロングボールをFC東京U-18守備陣のわずか後方へ正確に落とし、セカンドボールが発生する状況や、キープする状況を作ってきていた。
攻守において、前へ、前へと出るFC東京U-18にとっては前半、この落とし所の良いロングボールやアーリークロスに苦しんだ。だが、試合が進むにつれてFC東京U-18は対応。中でも佐藤監督が「大分しっかりしてきた」と高評価していたCB長谷川光基(3年)は、相手のクロスやロングボールを跳ね返す部分、また相手の決定的なシーンでカバーリングする部分でも市立船橋の攻撃を阻んで2点目を許さなかった。
前からの守備を得意とするチームの中で背後へのボールの対応は決して簡単ではなかったが、それでもチームに意図を伝えながら試合を進め、終盤は後方への意識を高めて1点を守る戦いを徹底。相手にチャンスの数を増やさせずに守りきった。個人的には得意の攻撃面こそ出しきれなかったが、守備面ではできたことの多い試合に。「きょうは相手が大きく蹴ってくる中でビルドアップという面はあまり出せなかったんですけれども、カバーリングは後半何回か出せたし、ゴール前での堅い守備もできたかなと思うので、次はゼロで行きたいですね」と及第点を与えていた。
下級生時からプレミアリーグなどで経験を積んできているCBは今年、J3のピッチにも立っているが、U-18チームのドイツ遠征(3、4月)の経験によって特に意識が変わったのだという。「『普通が普通じゃない』ということを改めて知って、いつ何が起きるか分からない状況の中でしっかりサッカーをするということを学べたと思うので、それが繋がっていると思います。強さだったり、速さだったり、発想が全然違っていて、『ここで打つか』というところや、いつもなら奪えているところで球際の意識が全然違って負けたり、一つひとつの気持ちの面でも凄いなと思いますね」
この日は厳しく行ったり、危険なところをカバーしたりする判断が的確だったが、海外で体感したことも影響しているかもしれない。しっかりと守備をまとめて勝利へ導いたCBは今年、守備の柱としてFC東京U-18の勝利に貢献していく構え。そしてJ3出場やトップチーム昇格に繋げていきたい考えだ。
「間違いなくこの先もっと苦しい戦いが続いていくと思うんですけれども、もっと声かけながら、もっと自分を出していって、もっと堅く守備を組み立てていって、守備のリーダーとしてしっかり無失点勝利というのを繋ぎ続けていきたいです。(今年は)色々なことがある中で気持ちの揺らぎもあると思うのですが、自分の仕事をしっかり見極めた中で一つひとつの判断、プレーに集中して積み上げられたらいいと思っています」。チームは2連勝を果たしたが、こだわるのは無失点での勝利。この日のように厳しい試合となっても、FC東京U-18のゴールは絶対に許さない。
(取材・文 吉田太郎)●2017 プレミアリーグEAST
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