[Rookie League]開幕戦で90分間ゲームの怖さ学んだ王者・前橋育英、帝京を1-0で破り2連勝
ゲキサカ / 2017年5月2日 22時39分
[4.30 Rookie League A Group第2節 前橋育英高 1-0 帝京高 時之栖裾野G]
30日、関東・静岡の強豪18校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦を通して成長を目指す2017 Rookie League第2節を行い、A Groupの前橋育英高(群馬)対帝京高(東京)戦は前橋育英が1-0で競り勝った。
2連覇を狙う前橋育英と前日の初戦で15年優勝の流通経済大柏高に逆転勝ちして勢いに乗る帝京との一戦は、前橋育英の北村仁コーチが「お互いが蹴り合うんじゃなくて、駆け引きしながらの戦いで面白かったですね」と振り返る90分間となった。前半から互いにグラウンダーのパスを連続で繋いだり、ワンツーで打開したり、背後を狙ったりしながらゴールを目指し合う展開。そして球際は互角の攻防で両チームともに隙を見せなかった。
前橋育英はMF朝倉圭祐とMF千葉剛大のダブルボランチを起点にサイドへ運び、FW佐藤宇やFW神谷崇仁が絡んだ攻撃からゴールを破ろうとする。そしてCKやFKのチャンスを増やして相手にプレッシャーをかけた。
一方の帝京は中盤で身体を張るMF佐藤悠生やMF石川航大がマイボールの時間を増やすとMF松村亮祐やMF鳥木秀音がドリブルでPAへ切れ込む。そして前半32分には石川のスルーパスからMF宮沢正太郎が決定的な右足シュートを打ち込んだが、これはGK高橋怜士の好守に阻まれた。
唯一のゴールは後半26分に生まれた。前橋育英は右SB山田涼太のロングスローからこぼれ球を千葉が決めて決勝点。リーダー格のFW久林隆祐が「競り合いとか球際とかいうところをテーマとしてやっていて、前半はそれが良くできたし、後ろも我慢してよく守ってくれた」と評する戦いぶりで1点を守った前橋育英が1-0で勝利した。
前橋育英はRookie Leagueで経験を積んだ選手たちが1年後、2年後にAチームで成長した成果を発揮。3年連続で選手権ベスト8以上の成績を残している。北村コーチは「ここで公式戦というのと45分ハーフ、90分ゲームの怖さだったり、そういうことを学んでいって欲しい。僕も公式戦という雰囲気を勝手につくりあげていて、そういう緊迫したゲームで何ができるかを求めている」。前日の帝京三高戦では4-1の残り5分から連続失点して90分間ゲームの厳しさを学んだ。それもあってこの日は最後まで集中を切らさず。選手たちはRookie Leagueで一つ学び、積み上げることに成功している。
久林は「思った以上にタフなゲームが続いて身体的にもみんな結構疲労がきていてその中でも最後まで走ったり、身体をぶつけたりできたのは良かったなと思いました。夜の時間使ってみんなで話し合ったり、結構意見交換することもできて、チームとして一段階成長できるきっかけになったかなと思います」と語った。先輩たちから連覇へのプレッシャーもかけられているという中で、自分達の未熟さも感じたという選手たち。彼らにとっては高校入学後初となる遠征を連勝で終えることができたが、感じた課題をしっかりと持ち帰り、成長への糧とする。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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