磐田-柏戦のPK取り消しは「高く評価すべき」、審判委員会が複数事象を説明
ゲキサカ / 2017年6月1日 18時10分
日本サッカー協会(JFA)の審判委員会による『2017第3回JFAレフェリーブリーフィング』が1日に行われた。
同ブリーフィングは、Jリーグやその他の試合であった事象について説明し、レフェリングや判定について理解をより深めることを目的とするもので、今季よりメディアを対象に行われている。
最も時間を割いて説明があったのは、5月20日のJ1第12節のジュビロ磐田対柏レイソル(ヤマハ)で、後半9分にあったPKが取り消しとなった場面だった。
同場面はスルーパスに抜け出したFW武富孝介と前に出たGKカミンスキーがエリア内で接触。福島孝一郎主審は一旦はPKを指示したが、副審との協議の末に判定を取り消し、ドロップボールでの再開を指示した。
説明した上川徹JFA審判委員会副委員長は「多くはあってはいけないこと」と前置きした上で、「世界的に見てもなかなかないこと。パーソナリティの部分では高く評価をすべき」と話した。
そして磐田GKカミンスキーが外国人特有の独特の間合いを持つことが判定に影響しているのではないかとし、昨年もファインセーブがPKと判定された事例があったことを指摘した。
またPK判定が覆った際に柏の選手たちが主審に抗議した際に、主将MF大谷秀和が間に入ってイレブンをなだめ、その場を収束させた。上川副委員長は「リスペクトがある対応」と高く評価した。
その他では5月14日のJ1第11節のアルビレックス新潟対浦和レッズの前半20分のFW興梠慎三の得点シーンを「自慢の判定」と取り上げ、オフサイドラインをしっかり見極め、判定を下したことを評価した。
逆に5月3日のルヴァン杯第4節のFC東京対北海道コンサドーレ札幌戦の後半9分、FWピーター・ウタカの仕掛けから最後はFW永井謙佑が押し込んだ場面は、オフサイドと判定されたが、これは「ミス」であったことなどを取り上げた。
5月28日時点で意見交換がなされた事象は102個(J1が35個、J2が52個、J3が7個、ルヴァン杯が8個)あり、審判協会が誤りと判断した事象が31個、審判委員会が誤りと判断した事象が35個あったことを報告した。
(取材・文 児玉幸洋)
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