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課題だった球際の強度、泥臭さが武器に。0-2から山梨学院を逆転した帝京三が延長V! :山梨

ゲキサカ / 2017年7月7日 15時50分

 追いつかれた山梨学院は左MF天野菖梧(3年)の仕掛けから加藤がヘディングシュートを放ち、右SB天野祐介(3年)が右サイドを駆け抜けてクロスへ持ち込むシーンもあった。前線では加藤が必死に空中戦で競り勝っていたが、自陣に押し込まれる時間が増えてしまう。一方、運動量、球際の攻防で上回っていた帝京三は2-2で突入した延長前半3分、小林の突破からファーサイドの武井が決定的なヘディングシュート。これは山梨学院GK大蔦宏汰(3年)のビッグセーブに阻まれてしまったが、直後に勝ち越し点が生まれる。

 4分、帝京三は小林の左CKをニアサイドへ飛び込んだ武井が頭で合わせると、ボールはゆっくりとゴールラインを越えて3-2。山梨学院も反撃するが、帝京三は際のところで強さを発揮して簡単にチャンスをつくらせない。山梨学院は延長後半6分、右クロスからFW安田正太郎(2年)が決定的なヘディングシュートを放つなど最後まで攻め続け、アディショナルタイムにも右FKにCB山田恵大(3年)が飛び込んだが、同点ゴールを奪うことはできず。帝京三が逆転勝ちで全国大会出場を決めた。

 前半、4-1-4-1システムの1ボランチの横のスペースを活用され、主導権を握られた帝京三だが、早々に3-4-3システムへ変更。守備から改善して立て直したチームは勝負どころで、相良和弘監督が「球際、セカンドボール。サッカーはそこにあると思う」という部分で強さを発揮した。

 優勝した新人戦後、帝京三は「技術、戦術的なもののみになってしまっていた。相手に泥臭くやられたら何もできない」(相良監督)ことが反省点となっていた。「ガツガツ来られてそれに全員が引いてしまってそれが敗因だった」(阿川)という関東大会県予選準決勝敗退後にチームは競り合いの強さに定評のある流通経済大柏高や中央大などと練習試合を組んで強化。「基準を上げろと。それをどこに持っていくか」(相良監督)確認したチームはトレーニングから強度を上げて準備をし、それを大一番で示した。

 クロスに対し、相手と接触することを怖れずに勇気を持って飛び込んだり、セカンドボールの攻防でも怯まずに身体を強くぶつけてボールを奪い取った。特に相手エースの加藤に空中戦では劣っていたものの、競り合いでは自由を与えず。もちろん競り負けることも、時にファウルになることもあったが、勝つために身体を張り続けたことは間違いなく帝京三の勝因となった。

 先発した下級生が7人という若いチームは、試合に出ていない3年生たちに支えられて接戦を勝ち抜き、期待に応えた。全国大会へ向けて阿川は「まず一戦一戦大事に戦っていって後から結果がついて来ればいいと思っています」。まずは初戦から一つひとつ。そして12年、14年、15年と過去5年間で3度敗れている全国3回戦の壁を破って上位へ勝ち上がる。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2017

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