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U-20代表守護神・早大GK小島亨介、世界大会の経験を糧に大学でさらなる成長誓う

ゲキサカ / 2017年6月28日 11時45分

大学リーグ3年目にして、ようやく早稲田大で出番をつかみつつある小島

[6,24 第91回関東大学2部L第11節 早稲田大1-2国士舘大 国士舘大町田C]

 前期最終節にあたる第11節で早稲田大は国士舘大に敗れた。同勝ち点での“首位決戦”を落とし、首位を返上。U-20日本代表・GK小島亨介(3年=名古屋U18)は「自分たちの甘さが出たというか……一瞬の隙を突かれた」と悔しさを吐露した。

 試合は序盤からピンチが続いた。前半4分、国士舘大は右クロスからPA正面のMF大石竜平(3年=清水桜が丘高)がチャンスをつくるが、小島が臆せずに向かい、シュートを正面で抑えた。しかし前半29分に失点。GK野津幹陽(4年=三菱養和SCユース)からのロングフィードは最前線のMF荒木翔(4年=日本航空高)へ。荒木は冷静に小島を見ながら左足で流し込んで、先制点を決め切った。

 後半22分にはセットプレーから失点を許し、0-2とリードを広げられる。同37分に途中出場のFW岡田優希(3年=川崎F U-18)が1点を返すが、残り1点が遠く1-2で試合終了。前期を終えた時点で首位から陥落した。

 古賀聡監督が「ご覧の通りの完敗です。スコア以上に力の差を感じた」と振り返るほど、この敗戦は早稲田大にとっては悔しいもの。小島も「自分たちの準備がしっかりしていれば2失点ともに守れたと思うので、間違いなく隙がありました」と唇を噛み締める。

 今年5月末のU-20W杯韓国大会では正守護神として世界レベルを体感。決勝トーナメント1回戦でベネズエラに0-1で敗れ、大学サッカーに戻ってきた。ここまで大学リーグでは控えに甘んじていたが、第9節から先発を勝ち取ると、3試合連続で出場機会をつかんでいる。U-20W杯を通じては、代表と大学でのギャップを感じ、改めて学んだことが多かったという。

「やはり判断力の差が一番大きいです。大学サッカーでも上手い選手は多いですけど、その中でも的確な判断ができる選手はまだ少なくて。今日の試合も判断ミスから隙を突かれたので、そこは本当に改善していきたいです。代表だとより致命的になるので」

 前期を振り返り、自らの課題としては「自分が出た3試合はすべて失点(3戦5失点)している。自分で守れる範囲を広げるのもそうですし、未然に防ぐというところでコーチングももっと意識しないといけない」と具体的な改善点を挙げた。

 古賀監督も「GKの一番の仕事はゴールを守ることである、ということを常々意識してと言っているのですが、未然に防ぐというところでは守備陣とこれからトレーニングしていけると思うので、まだまだ守備範囲は広げられると思います」と小島の出来には満足せず、さらなる伸びしろに期待を示す。

 8月19日からはユニバーシアード競技大会が台北にて開催される。U-20W杯で戦ったウルグアイとは同じB組となっており、「U-20W杯で経験している部分があるので、自分が出る出ないにしても、その経験をチームに還元したい」と意気込みを語った。

 大学リーグは前半戦が終了。ここから夏の総理大臣杯予選(アミノ)や総理大臣杯、そしてユニバーシアードを経て、1部昇格を争う熾烈な後期リーグが始まる。「(昇格に向け)どれだけ個人として大きく成長できるかが鍵になる」。世界大会を経た守護神が大学No.1のGKとなるために、その経験が大きな糧になっていく。

(取材・文 石川祐介)●第91回関東大学1部L特集

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