震災、移転…JFAアカデミー福島で苦楽を共にした同期生、清水MF金子翔太といわきFW平岡将豪がピッチで再会
ゲキサカ / 2017年7月13日 8時7分
[7.12 天皇杯3回戦 清水2-0いわきFC アイスタ]
終了間際の後半43分、2点をリードする清水エスパルスは最後の交代カードとしてMF金子翔太を投入。試合の“締め”に入った。
「出てこい。出てこいって思ってました」。金子の登場を待ち望んでいたのが、いわきFCのFW平岡将豪だった。彼らはJFAアカデミー福島の3期生。高校に上がる直前に東日本大震災を経験するなど、中学、高校の6年間の苦楽を共にした。高校に上がると2トップを組んで、静岡県内に拠点を移したチームを引っ張った。
アカデミーを卒業後は別々のチームでのプレーを選択したが、ピッチ上での再会はなく、この日が初。試合前日にもLINEで連絡を取り合うなど、対戦を心待ちにしていた。「あいつウソの情報流してきたんですよ。俺と鄭大世選手が2トップだって。でもこっちはちゃんと分析していたので、鄭大世選手と長谷川(悠)選手の2トップじゃないかって言ってましたけどね」。
会うこと自体も久しぶり。平岡は今年3月に入籍した金子を祝福するため、福島県の名物お菓子である柏屋の饅頭を持参した。「こういうことをするような選手ではなかったんですけどね」。“やんちゃな平岡”の成長に金子も目を細める。
二人の夢はさらに広がる。その夢とは「上のカテゴリー」、そうJ1のピッチで闘うことだ。金子は言う。「あいつはかなり怖い選手になっていた。いわきFCで上がってくるにしろ、一緒にプレーするにしろ、いずれにしても上のカテゴリーにいていい選手。うちの選手もみんなめっちゃいい選手だねって言っていた。僕も負けてられないな」。
(取材・文 児玉幸洋)●第97回天皇杯特設ページ
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