12日間で6試合目…過密日程乗り越え金星の筑波大MF戸嶋「中2日が長く感じた」
ゲキサカ / 2017年7月13日 3時12分
[7.12 天皇杯3回戦 筑波大2-1福岡 Ksスタ]
完全に走り勝った。積極的なプレッシングで福岡のパスミスを誘い、球際の競り合い、セカンドボールへの反応でも上回った筑波大の運動量は最後まで落ちることなく、Jクラブ相手に2-1というスコア以上の完勝をおさめた。
象徴的だったのは後半34分の2点目のシーンだ。左サイドから攻撃を組み立て、逆サイドのスペースに流れたボールを福岡の選手が見送るように足を止めたのに対し、ボランチのMF浅岡大貴(4年=JFAアカデミー福島U18)は全速力で追い、タッチライン際でキープすると、すかさずMF会津雄生(3年=柏U-18)とのワンツーで縦に突破。グラウンダーのクロスをFW中野誠也(4年=磐田U-18、磐田内定)がダイビングヘッドで押し込んだ。
8日のJ2金沢戦(0-2)から中3日の福岡は先発7人を入れ替えていたが、筑波大は福岡以上に過密日程だった。今月1日から総理大臣杯の関東予選にあたるアミノバイタルカップに出場し、9日の決勝まで9日間で5試合を消化。メンバーを落とした9日の決勝にもこの日のスタメンのうち会津とDF山川哲史(2年=神戸U-18)の2人が先発し、浅岡、MF戸嶋祥郎(4年=市立浦和高)、MF西澤健太(3年=清水ユース)、MF高嶺朋樹(2年=札幌U-18)の4人は途中出場していた。
キャプテンマークを巻いた戸嶋はアミノバイタルカップで1日の1回戦に先発し、3日の2回戦は途中出場。5日の3回戦が先発で、8日の準決勝、9日の決勝はともに途中出場と、全試合に出場していた。中2日のこの日も4-2-3-1のトップ下で先発し、後半36分までプレー。12日間で6試合をこなす過酷なスケジュールに「中0日とか中1日が続いていたので、中2日が長く感じたのは良かった」と、思わず冗談交じりに笑みをこぼした。
「僕らはチャレンジャーの立場。全員がファイトできるような状況で、1対1もシュートブロックも気合を持ってできていた。ピッチで対戦していても、相手のほうがやりづらそうだった」。プレーは熱く、頭は冷静に。6連戦を最高の形で締めくくり、その表情には充実感がにじみ出ていた。
(取材・文 西山紘平)
●第97回天皇杯特設ページ
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