“Jリーグではなかなか味わえない”完全アウェー…MF高木彰人「のまれることはなかった」
ゲキサカ / 2017年7月22日 4時34分
[7.21 AFC U-23選手権予選 U-20日本 2-0 U-22カンボジア]
最終ラインでのパス回し。フリーな状況でパスがつながるだけでも、スタジアムからは大きな歓声が飛ぶ。だが、ホーム・カンボジア相手に“完全アウェー”の中で戦ったU-20日本代表MF高木彰人は、厳しい環境下での勝利に手応えを得たようだ。
1万5000人を超える観衆が詰めかけたオリンピック・スタジアムは異様な雰囲気だった。カンボジアの選手がボールを奪うたび、パスを通すたび、ドリブルで前線に運ぶたびに大歓声が送られる。FW田川亨介(鳥栖)は「(カンボジアが)チャンスになっていないところでも沸いていたので、ピンチになっているのかなという錯覚に陥った」と振り返り、高木も「チャンスになる場面もピンチになる場面もワーッと盛り上がっていた」とスタンドから届く声をピッチ上で聞いていた。
押し込む時間帯が続きながらも得点を奪えず、焦れるような展開に。カンボジアを後押しするスタンドからの大声援は途切れることなく届けられ、ピッチ上の日本の選手に焦りが生まれてもおかしくない状況だったが、選手たちは冷静だった。
「シュートが外れても、『次行こう』と焦らないように声掛けをしていた。Jリーグではなかなか味わえない状況だったけど、その中でも動じずにやらないといけないし、会場の雰囲気にのまれることはなかった」
焦らずに好機を伺ったチームは後半28分にMF遠藤渓太(横浜FM)の得点で先制すると、同39分にFW小松蓮(産業能率大)がダメ押しゴールを奪って2-0の完封勝利。「国際試合の完全アウェーの中で試合をするのは貴重な経験。その中でも勝ち切ったことはチームにとっても、個人にとってもプラスになる」と胸を張って答えた。
(取材・文 折戸岳彦)
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