[MOM2166]青森山田MF田中凌汰(3年)_セカンドチームで結果残して這い上がってきたMF、大一番で先制点!
ゲキサカ / 2017年7月30日 20時28分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.30 総体2回戦 東福岡高 1-3 青森山田高 みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]
選手層の厚い青森山田高のトップチームで先発に定着したのはこの7月になってから。この日は緊張であまり身体が動かなかった部分もあったようだが、2列目で攻守に置いて運動量を発揮したMF田中凌汰(3年)が大一番でヒーローになった。
立ち上がりからスペースへの動きを繰り返して攻撃を活性化。連動した崩しからシュートシーンにも絡んでいた田中は前半27分に貴重な先制点を叩き出す。右サイドのMF浦川流樺(3年)がDFを引きつけて判断良く頭で落としたボールに「縦のところへ抜けろと言われていた」という田中が反応。一気に抜け出すと、飛び出してきたGKよりも一瞬速く右足を振り抜いた。
ゴールを確認すると、左手を突き上げ、会心の表情で先制点を喜んだ。「プリンスでも結構点は取れていた。点取るイメージがある。友太(郷家友太)とほりしゅう(堀脩大)が真ん中でボールを動かしてくれる。自分はクロスに飛び込んだり点を取ることを意識している」というMFはこの後もスペースへの飛び出しでチャンスメーク。オフサイドにかかる場面もあったが、後半9分の2点目にも絡んだほか、守備面でも相手のセットプレーを跳ね返して見せるなど攻守において奮闘し、勝利に大きく貢献した。
田中は青森山田のセカンドチームが戦うプリンスリーグ東北の活躍で這い上がってきた選手だ。プリンスリーグ東北では得点ランキング首位タイの7ゴール。6月24日の聖光学院高戦でハットトリックを達成すると、翌日にはトップチームが戦うプレミアリーグEAST・横浜FMユース戦で交代出場ながら決勝点を決めてチャンスを掴んだ。そしてプレミアリーグでの先発を経て、今大会初戦で大活躍をしてのけた。
危機感を持って努力してきた。「(新チーム)最初の、冬の東北大会(1月)の時はメンバーに入っていなくて、青森で雪中(練習)という形で悔しくて、自分なりに努力してきた」と田中。そのMFは課題の対人守備を磨く一方、試合で特長の得点力の高さを発揮し、黒田剛監督からも「プリンスリーグでずっと結果も出し続けている」と評価を勝ち取るまでになっている。這い上がってきたMFは「スタメン取ってからが大事。まだまだ試合が続くんで。まだ初戦取っただけなので、これから頑張っていきたい」。青森山田のスタメンとして試合に出ることの難しさを知るMFは、その座を死守するためにピッチで誰よりも走り、勝利に貢献し続ける。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2017
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