[MOM2170]浦和ユースFW井澤春輝(3年) _先制ヘッドで決勝へ!「トップチームを後押ししたい」
ゲキサカ / 2017年8月1日 10時42分
[7.31 第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会・準決勝 浦和ユース2-0山形ユース 味フィ西]
「いまトップチームが苦しい状況にある中で、自分たちはタイトルのチャンスを持っているので、必死に戦う姿、勝ちにこだわっている姿を見てもらいたい」。第41回日本クラブユース選手権(U-18)大会で、浦和レッズユースを14年ぶりの決勝進出に導く先制点を叩き込んだU-18日本代表FW井澤春輝(3年)は試合後、FC東京U-18との決勝に向けた意気込みを語った。
モンテディオ山形ユースとの準決勝で、後半アディショナルタイムに追加点を奪って2-0で勝利を収めた浦和ユース。しかし、大槻毅監督は「全然動けていなかった」と率直に振り返る。その中で「あれがなかったら大変なことでしたよ。拠りどころができたから……」と評した先制点は前半17分、DF荻原拓也(3年)の右CKに反応し、周りを囲む相手ディフェンス陣より頭一つ高く跳んだ井澤のヘディングだった。
「ボールがとにかくよかったし、長倉(FW長倉幹樹)が相手をブロックしてくれていたので、触るだけという感じでした」。謙遜した井澤だったが、今大会で積み上げた4ゴールはチームトップ。この“夏の祭典”に照準を合わせて負傷から復帰し、グループリーグ2試合はベンチスタートとなった14番が抜群の得点感覚を発揮している。
指揮官が「この大会に向けて戻りたいというものがあって、それがプラスのほうに出た面と、気持ちが上ずった面もあった」と話したように、この試合でも前半8分までに2度のオフサイドを取られるなど、たしかに空回りした場面も見られた。それでも「ボールが動かなかったので、間で受けて前を向けという指示があった」(井澤)と、ワントップ起用ながらトップ下へのポジションチェンジにも柔軟に対応。得点シーン以外でも、ビルドアップを円滑化すべく前線で粘り強く身体を張った。
「得意なプレーはクロスに飛び込んだり、ワンタッチのシュート。自分は足が速いプレーができるわけじゃないから、ゴールに近づいてプレーしたい」と話し、自らを周囲との連携で生きるタイプだと評価する。憧れの選手は「(トップチームの)関根選手とか駒井選手」。ポジションもプレースタイルも異なるが、「チームの中ですごく闘っている姿勢があって、チームを鼓舞できるプレーがすごい」という理由からだ。
決勝で対戦するFC東京U-18は、前回大会の決勝トーナメント1回戦で敗れた相手(0-2)。井澤は2年生ながらフル出場していたが、シュート0本と悔しい内容に終わっている。「ここでタイトルを取って、浦和レッズというチームを後押ししたい」。クラブを愛する“浦和の男”が、1997年大会以来20年ぶりの優勝を射程圏内に入れた。
(取材・文 竹内達也)●第41回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ
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