「自分が取りかえさなきゃいけない」前橋育英MF塩澤が大興奮の決勝点
ゲキサカ / 2017年8月1日 7時32分
[7.31 総体3回戦 前橋育英高 3-1 青森山田高 みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]
この一戦にどれだけの思いを込めていたか、ゴール後の喜ぶ様子から伝わってきた。1-1の後半2分、前橋育英高はMF田部井悠(3年)の左CKをU-18日本代表CB松田陸(3年)がニアで合わせる。最後は中央で構えていたMF塩澤隼人(3年)が身体を投げ出してゴールへ押し込んだ。
ゴールを確認すると、塩澤はベンチへ向かって勢い良くダッシュ。誰も追いつけないくらいのスピードでベンチ前まで走りきると、ジャンプしてサブ組の選手たちの輪に飛び込んだ。「青森山田には絶対に勝ちたかったので」と塩澤。選手権決勝のピッチには立てなかった塩澤だが、0-5で敗れた悔しさは当時ピッチに立っていた選手たちと変わらない。特別な思いを持って試合に臨んでいたMFのゴールが決勝点となった。
この日、ダブルボランチの一角として先発した塩澤だが前半5分、青森山田高の10番MF郷家友太(3年)に空中戦で競り負けて失点に絡んでしまう。「自分が取りかえさなきゃいけないと思ってやっていました」という塩澤だが、前半はなかなか自分の良さであるスルーパスなどを出すことができていなかった。
それでも、後半開始直後の勝ち越し弾で乗った塩澤は、「相手が落ちてきたかなと思った」という中で予測良くセカンドボールを拾い、パスワークにも絡んで前橋育英に流れをもたらした。
そしてチームは3-1で勝利。ヒーローの一人となった塩澤は「通過点なのでここで気を引き締めていきたい」と語り、次戦の京都橘高戦へ向けて「初めてなので分からないですけれども、自分たちの力を出せば勝てると思うのでしっかり準備して挑んでいきたい」と意気込んだ。リベンジは果たしたが、目標は日本一。まだまだ止まるつもりはない。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2017
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